ファッションショーのランウェイに金のドレスと義足で登場した、美しいパラリンピック選手とは?
9月23日、パリのオペラ座ガルニエ宮の前で開催されたロレアル・パリのショーに、パリのパラリンピック大会で活躍した義足のフェンシング選手が華やかなレトロルックで登場した。 【写真】金のドレスと義足でランウェイに登場したベベ・ヴィオ
パリ2024パラリンピック競技大会でフランス国民を魅了したベベ・ヴィオがカメラの前に戻ってきた。9月23日、パリのオペラ座ガルニエ宮の前で開催されたロレアル・パリのファッションショーに登場したのだ。身につけていたのはフェンシングのマスクや剣ではなく、豪華なゴールドのスパンコールドレス。同色のフリンジオーバースカートが華を添える。 ベベ・ヴィオの愛称で親しまれるベアトリーチェ・ビオが纏った服は1920年代にインスパイアされたもの。ぴったりなでつけたアンドロジナスなヘアスタイルも、1925年に発表されたフランシス・スコット・フィッツジェラルドの名小説『華麗なるギャツビー』のヒロインたちをほうふつとさせた。ルックを完成させるのはゴールドの編み上げヒールブーツで、メイクは実妹のマリア・ソーレ・ヴィオが手がけた。姉妹で作りあげたこの瞬間を、ベベ・ヴィオはインスタグラムで130万人以上のフォロワーにシェアした。
美の女王
ベベ・ヴィオは現在27歳。イタリアの車いすフェンシング選手として、ワールドカップで4つのタイトル、欧州選手権で5つの金メダル、パリ2024パラリンピックでは2つの銅メダルを獲得している。彼女の情熱はファッション業界にも向かう。モデルとして、2022年にロレアル・パリのグローバルアンバサダーとなり、エヴァ・ロンゴリア、シンディ・ブルーナ、ジェーン・フォンダといった女性たちの仲間入りを果たした。5月17日には第77回カンヌ国際映画祭に登場、この時は同じくアンバサダーを務めるディオールのドレス姿だった。強い意志こそが彼女のスタイルをもたらす。
text : Augustin Bougro (madame.lefigaro.fr)