新型肺炎で無観客試合準備 監督「励みになる」 道勢2校、選手に思い寄せ /北海道
<センバツ高校野球> 新型コロナウイルスの感染拡大で、第92回選抜高校野球大会は4日、無観客試合を前提に準備を進めることが決まった。最終的な開催判断は11日で、道内から出場する白樺学園(芽室町)と21世紀枠の帯広農(帯広市)の監督は、大会開催の行方と同時に選手たちの気持ちに思いを寄せた。【高橋由衣、鈴木斉】 【動画】センバツ出場校、秋季大会熱闘の軌跡 新型コロナウイルスの影響で、白樺学園は2月28日から3月15日まで臨時休校。野球部は今月10日から徳島への遠征を予定していたが、他校との練習試合は中止にするなど影響が広がっていた。 記者会見した戸出直樹監督(44)は「無観客でも憧れの甲子園の場に立てるならよかったなと思う。最終判断の11日まで、できる限り準備したい」と言葉を選びながら話した。開催の可否が決まらず、選手は落ち着かない様子というが、戸出監督は「甲子園という舞台を夢見てやっている。立てるかもしれないという望みが出たので励みになると思う」と話した。 業天汰成(ぎょうてんたいせい)主将(2年)は「コロナウイルスによる制限で全体練習はできないが、今まで以上にコミュニケーションを取ってきた。限られた環境の中でトレーニングを積み、恩返しのつもりで試合に臨みたい」とのコメントを出した。 一方、帯広農も3月2日から24日まで臨時休校。野球部などの部活動は中止となっており、寮で生活する生徒は自宅学習に取り組む。前田康晴監督(44)は「人生いろんなことがある。状況に応じて対応していかないといけない。やらないのは簡単だが、ちゃんと考えてくれているのが伝わる。その分、自分たちもしっかり練習して、健康に気をつけて準備したい」と話した。 井村塁主将(2年)は「今日まで個人で自主練習に取り組んできました。チーム全体で体調管理のことや体力を落とさないようにとか、声をかけあってきた。大会がどうなるかわからない部分もありますが、ここでの頑張りが次につながっていく」とコメントした。