「疲れたときポタージュスープを飲むように楽しむフレグランス」【美容賢者のマイベストコスメ】
CREA2024冬号で発表した、ベストコスメ2023。CREA WEBでは、その番外編として、「誌面では部門がないので紹介できなかった……」という、美容のプロの「マイベストコスメ」を発表します。 【画像】「実家に帰ったような安心感」を覚えるフレグランス 美容に精通した18名のプロフェッショナルが、本当に愛用しているものは? 今回は、ビューティライターのAYANAさんに、私的ベストコスメを教えていただきました。
「パンデミック明けの心に眩しい光をもたらしてくれた」(AYANAさん)
ルイ・ヴィトン パシフィック チル ビューティライターのAYANAさんが選んだのは2つのフレグランス。ルイ・ヴィトンのパルファン・ド・コローニュは、アメリカ西海岸のドラマティックな風景や光にインスパイアされたフレグランス・コレクション。新作のルイ・ヴィトン パシフィック チルでは調香師のジャック・キャヴァリエ・ベルトリュードによって、新たな1日の始まりを告げる光が肌に温もりを与え、幸福や活力、喜びを生む感覚が表現されている。 「この夏とにかくよく使ったフレグランス。カリフォルニアのデトックススムージーを再現したフレグランス、と聞くとカジュアルな印象を持つけれど、そこはさすがジャック・キャヴァリエ。ブラックカラントとシトラスを衝突させ、バジル、ペパーミント、コリアンダーがそれを支え、さらにキャロットシードが甘さを添えていく……そこにあるのは、たくさんの希望を含んだモダンな空気。西海岸の風と太陽が似合うウェルビーイングな香りは、パンデミック明けの心に眩しい光をもたらしてくれました」(AYANAさん) ルイ・ヴィトン クライアントサービス
「どこか実家に帰ったような安心感」(AYANAさん)
オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー オー・トリプル パタットドゥース・デ・カライブ・エ・キャロット・ダフガニスタン AYANAさんが選んだもう一つの香りは、アートディレクターのラムダン・トゥアミと、美容研究家のヴィクトワール ドゥ タイヤック夫妻が、世界を旅して出合ったさまざまな美にまつわるものから刺激を受けてクリエーションを行うブランド、オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリーから。 レ・ジャルダン・フランセのシリーズはアンティークショップで眠っていた、19世紀のスイスの園芸学校の種子の入った小箱からインスピレーションを得て誕生した。 「ビュリーの新作は野菜のフレグランスらしい──という噂を聞いて、最初はそのユニークさに驚いたけれど、すぐに納得。だってビュリーはこれまでもずっと、植物が持つ魅力に敬意を払い、その恩恵を美しいビューティ・ティップスに変身させてきたのだから。 6種の香りはすべて素晴らしかったけれど、特に衝撃だったのがさつまいもとにんじんのなめらかなグルマンフレグランス。どちらも甘さのある根菜だから、どっしりとした土の香りやスパイシーウッディなまろやかさも感じられます。エレガントでユニーク、でもどこか実家に帰ったような安心感。頭脳労働に疲れたとき、ポタージュスープを飲むように、この香りを楽しむことが多いです」(AYANAさん) ビュリージャパン AYANA(あやな) 化粧品メーカーで商品企画開発・店舗開発等に携わった後、ビューティライターに転身。記事やエッセイの執筆、コピーライティングを始め、商品開発やマーケティングのコンサルティングなど幅広く活躍する。オンラインの文章講座「EMOTIONAL WRITING METHOD(エモ文)」では、個人向け/企業向けのクラスを展開。
永田みゆき