【解説】トランプvsハリス エネルギー・経済政策・紛争…予想される日本への影響は?“大接戦”アメリカ大統領選の投票開始へ
「エネルギー」「経済政策」「紛争」…日本への影響は?
アメリカ大統領選、投票開始まで数時間だが、トランプ氏か、ハリス氏か…どちらが選ばれるか次第で日本にいる私たちの暮らしにも影響も出てくる可能性がある。それは、どういった影響なのか?フジテレビ解説委員で、元ワシントン支局長の風間晋が解説する。 日本時間5日正午時点の世論調査では、「青」が…ハリス氏優勢の州 「赤」が…トランプ氏優勢の州で、選挙人538人の過半数270人を獲得した候補が勝利ということになるが、ペンシルベニア州、ジョージア州など「グレーで黄色の斜線」で示した7つの激戦州(計93人)が結果を左右すると言われている。211対219で、トランプ氏がリードという調査もある。 どちらが大統領に選ばれたら、日本に良い影響があるのかーー。 民主党のハリス氏と、共和党のトランプ氏。日本に影響してきそうなのは「エネルギー」と「経済政策」「紛争」の3点。 これらについての双方の主張から見えてくる日本への影響を見ていく。 【エネルギー】 ハリス氏 ▼EV促進を継続 ▼再生可能エネルギー投資継続 トランプ氏 ▼EV推進の撤回 ▼化石燃料の生産拡大 【経済政策】 ハリス氏 ▼大企業・富裕層への増税 トランプ氏 ▼法人税引き下げ ▼円高・ドル安 目指す 【紛争】 ハリス氏 ▼ウクライナ支援継続 トランプ氏 ▼ロシアのウクライナ侵攻「戦争を終わらせる」 青井実キャスター: 「エネルギー」EV・電気自動車を巡っては対立している? 宮司愛海キャスター: ハリス氏は、バイデン政権から引き続き、電気自動車(EV)にしていこう!という姿勢。 一方トランプ氏は、バイデン政権の目玉だった「ガソリン車を完全にEVに置き換える政策」を撤回して、化石燃料、石油・天然ガスの開発を促進、価格を引き下げるとしていて、2人の意見は真逆になっている。 青井実キャスター: 風間さん、このエネルギーの政策の違い、日本の経済にも影響しそうでしょうか? 風間晋・フジテレビ解説委員: トランプ氏は環境よりもビジネス重視の立場。バイデン大統領の時に再加盟したパリ協定を再び脱退する可能性もある。トランプ氏は化石燃料を掘りまくると発言していて、それが日本にも安く輸出されれば、日本のガソリン価格が下がる可能性もあり、影響が出てくるかもしれない。 青井実キャスター: 続いては「経済政策」です。 宮司愛海キャスター: ハリス氏「大企業・富裕層への増税」していくとする一方で、トランプ氏は「法人税」を引き下げて“円高・ドル安”を目指すとしている。 風間晋・フジテレビ解説委員: トランプ氏は貿易赤字が大嫌い!第一期がそうだった。 アメリカ企業が輸出で稼ぐにはドル安・円高が必要で、それは日本の自動車産業にとってマイナスになってくるので心配。 青井実キャスター: 続いては「紛争」です。 宮司愛海キャスター: ハリス氏は、ロシアが侵攻を続ける「ウクライナ支援継続」。軍事支援継続を訴え、地対地ミサイルなどを供与してきたバイデン政権の政策を踏襲する構えです。 一方のトランプ氏は、自分が大統領になったら「戦争を終わらせる」と自身のSNSに投稿しています。 風間晋・フジテレビ解説委員: ハリス氏も戦争は終わらせたい。今はバイデン政権の副大統領という立場があるので、バイデン氏の政策を否定するようなことは言えない。 一方でトランプ氏は「打ち方止め!」と言うことはできる。その後に正義はあるのか、あるいは人権に対する配慮はあるのか、生活は回復するのか、というところが全く見えない。新しい問題がすぐそこにある、という状況にしかならない気がします。 最後に笑うのはトランプ氏か、それともハリス氏か…まれにみる大接戦となっているアメリカ大統領選挙。投票は日本時間の5日午後8時に始まる。 (「イット!」 11月5日放送より)
イット!
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