政府予算案113兆円超に 防衛や社会保障膨らむ
政府の2025年度当初予算案の一般会計歳出(支出)の総額が113兆円を超える見通しであることが18日、分かった。防衛費や社会保障費などが膨らむ見込み。24年度は12年ぶりに前年度を下回ったが、再び増額することになり、歳出増による財政悪化が懸念される。月内の閣議決定を目指す。 過去最大だった23年度の114兆3812億円を超える可能性もある。24年度は112兆5717億円だった。新型コロナウイルス禍で歳出拡大させた構造を「平時に戻す」としていたが、巨額の財政支出が続くことになる。 衆院で過半数割れしている与党は、来年の通常国会で予算案成立に野党の協力を得るため、政策の協議を進めていく考えだ。 25年度の概算要求総額は117兆6059億円。防衛関係費の要求額は8兆5045億円で、他国のミサイル基地などを破壊する反撃能力(敵基地攻撃能力)にも活用する長射程ミサイルの開発費などを盛り込んだ。厚生労働省は34兆2763億円で高齢化に伴い年金や医療、介護といった社会保障費が増加する見通し。