【解説】大地震2つ連続発生か 能登半島地震
■大地震2つ連続発生か 13秒差で
京都大学防災研究所によりますと、地震の波形データなどを解析した結果、ふたつの大地震が、時間差で連続発生した可能性があるということです。1日の午後4時10分9秒に珠洲市付近から断層破壊が始まり、最初の地震が発生しました。その13秒後の午後4時10分22秒には、最初の断層破壊が終わる前に、震源付近から反対の佐渡方向にかけてある別の断層の破壊が始まったとみられています。地震の規模を示すマグニチュードはそれぞれ7.3相当と推定され、最初の地震の影響でふたつ目の地震が連動して発生したことにより、マグニチュード7.6の大規模地震となった可能性があるとみています。
■“割れ残り”の活断層に注意
能登半島周辺には、陸域と海域に多くの活断層が存在しています。能登半島地震について、政府の地震調査委員会は、先月、能登半島周辺の複数の断層が連動して動いた可能性があると評価しています。なかでも、佐渡沖の活断層の一部については、1日の大地震で動かなかったとみていて、今後、活断層の“割れ残り”が動き地震がおきる可能性があるため、注意が必要だと指摘する専門家もいたということです。 地震の専門家で、環境防災総合政策研究機構の草野富二雄さんによりますと、1日の大地震で、動きが大きかった能登半島沖の活断層は「南西」に傾き、一方、佐渡沖の活断層は「北西」に傾いていて、断層面の傾きが「逆方向」だということです。このため、活断層の動きに違いが出た可能性があると話しています。