勧められるまま決めてない?プロに聞く!「火災保険」&「地震保険」を選ぶチェックポイント
ライフステージが変化する新年度は、保険の見直しに最適な時期。さまざまな保険がありますが、マイホームの購入や引っ越しの際には多くの人が「火災保険」や「地震保険」に加入します。でも、なにかと忙しい時期に保険を選ばなければならず、不動産会社や住宅会社に進められるまま入っている人も多いのではないでしょうか? 【画像7枚】「火災保険」と「地震保険」で補償額の割合はどうちがう?いくつかの例をわかりやすく図解! 気になる保険の選び方について、住まいのお金専門ファイナンシャル・プランナーとして活躍する有田美津子さんにお話を伺いました。
「火災保険」と「地震保険」の違いって?
多くの人が加入している「火災保険」ですが、加入の法的義務はありません。しかし住宅ローンを組む際は火災保険の加入が必須条件となっていたり、賃貸の場合も契約の際は家財の火災保険に加入することが条件となっていることがほとんどです。 一方、「地震保険」は、あくまで火災保険に付帯するオプションのような位置づけ。やはりどちらも入った方がいいのでしょうか? 「費用はその分かかりますが、家を購入する場合は、火災保険・地震保険の両方に加入するのがおすすめです。それぞれ、対象は建物と家財がありますが、片方だけでなく、セットで入るのがいいでしょう。 そもそも地震保険は火災保険の“特約”という形なので、地震保険だけに単体で入ることはできません。さらに火災保険との大きな違いは、地震保険は政府保証がついていること。民間の損保会社と政府が共同で運営しているので、大規模災害が広範囲で起こっても対応ができるんです。 地震保険の金額は、火災保険の契約金額の50%~30%の範囲内で契約時に設定します。そのため、地震保険だけで損害をすべて補ったり、建物を元通りに建て直すことはできません」(以下「」内、有田さん) 地震保険の保険料は、どこの損保会社で契約しても値段は同じ。建物の構造と所在地によって決まることも大きな特徴です。耐震性が高い家だと保険料は安くなるものの、「東京や神奈川などの首都圏は総じて保険料が割高になりやすい」と有田さん。 「地震がすごく頻発に起こるところは保険料が高いかというと、そうとは限りません。東京や神奈川が割高なのは、被害規模の想定が大きいため。他の地域も、家が密集しているところはその分大きな被害が想定されるので、割高になる傾向にあります」