勧められるまま決めてない?プロに聞く!「火災保険」&「地震保険」を選ぶチェックポイント
いざという時に対応してもらえる?重要なカギは「記録」
とはいえ、なんとなく心配になるのが「いざという時にきちんと保険金がおりるかどうか?」ということではないでしょうか。よくSNSなどで「ここの会社は保険の査定が厳しい」「思っていたより保険金がおりなかった」といった口コミを目にすることもありますが、果たして保険金をきちんと受け取るにはどうしたらいいのでしょうか? 「保険金を確実に受け取るために重要なのは記録です。スマホのカメラでいいので、とりあえず損害があった部分はすべて写真をとり、時期や被害状況をしっかり記録しておきましょう。被害にあっても記録がなければ、保険会社も判断しようがありません。 そのうえで保険金が出るか出ないかは、各保険会社の判断になります。同じ被害でも会社によって判断が違う場合は確かにありますが、SNSなどの口コミによって評価を決めてしまうのはおすすめしませんね。 保険金がおりるかどうかの判断は時流も大きく影響しますし、SNSなどで批判されれば保険会社の信用にかかわりますので、不当に保険金を支払わないという訳にはいきません。私自身、SNSの口コミでは出し渋りをすると評された保険会社でも、実際に利用したら全然そんなことはなかったという経験をしています」 今回の取材で有田さんは、保険会社について「基本的にどこの保険会社も“なんとかして保険金がおりないようにしよう”とは考えていませんし、そこは信頼していいと思います」と語っていたのが印象的でした。困った時は積極的に相談して、自分の助けになるようにうまく活用したいものです。 ※記事内の解説は、一般的な保険契約を基準に、簡易的に説明したものです。実際の契約内容や補償内容は各社によって異なりますので、契約時の内容をよくご確認ください。 撮影/横田紋子(小学館) 【参考】 損害保険料率算出機構「地震保険統計速報」(2024.3.25参照)
【取材協力】
有田美津子(ありたみつこ)さん 住まいのお金専門ファイナンシャル・プランナー。 1983年に足利銀行入行後、結婚を機に退職。1996年より住宅販売センターのアドバイザー、安田火災海上保険で生保・損保計上事務、顧客・代理店対応合併・新規部署立ち上げ等にかかわった後、2005年に東京三菱銀行入行。住宅ローンなど個人向けローン全般の相談、審査事務を行う。 2008年に退職後、コンサルティングを行うファイナンシャル・プランナーとして活躍中。相談の依頼は公式サイトから。
高山恵