5人に1人が更年期症状で退職を考えたことも。「誰に話せばいいか分からない」約6割の人が更年期症状を職場に言えず悩んでいる
3月8日は「国際女性デー」。厚生労働省では、女性の健康問題について社会的な関心と理解を深めることを目的とし、3月1日から8日までを「女性の健康週間」と定めている。これに合わせ、企業・社労士向けクラウドサービスを展開する(株)KiteRaは、更年期症状を抱える40代以上の女性会社員600名を対象に『更年期症状を抱える女性の働き方実態調査』を実施した。 【グラフ】更年期症状が原因の勤務中の悩みは… * * * * * * * ◆更年期症状を理由にハラスメントも この調査によると、「更年期症状を理由に、職場でハラスメントを受けたことがある」と答えた人は12.8%。約8人に1人がハラスメント被害にあった経験があると答えている。 ハラスメントの内容としては、「更年期についてからかわれた」が61.0%。そして、「陰口を言われた」「暴言を受けた」と続く。さらには、「不当な人事評価を受けた」「不当解雇された」という、雇用や待遇に関する回答も。 また、更年期症状が原因で勤務中に感じることについて聞いた質問では、「モチベーションの低下」をあげる人が54.3%と最も多く、「空調温度が合わない」が51.0%と続く。 その他、「集中力が長時間持続しない」「無意識にきつい言い方や高圧的な態度をとってしまった」という回答もあり、自分自身でコントロールできないメンタル不調に悩む姿が浮かび上がる。
◆更年期症状を約6割が職場に伝えていない そして、更年期症状があることを「職場に伝えていない」と答えた人は全体の約6割。その理由としては「更年期症状に関する制度がないから」「誰に話せばいいか分からないから」などがあがっている。 逆に職場に伝えた39.5%の人のうち、41.2%が「更年期症状の苦しさを理解されていないと感じたことがある」と回答。「大したことないと笑われた」「バカにされた」「ただの体調不良だと思われた」などの理由があがった。 では、実際更年期の働き方をサポートする勤務先はどのぐらいあるのだろうか。更年期の働き方をサポートする取り組みはあるか?との質問に、「ある」と答えた人はわずか6.7%。内容としては「相談窓口の設置」「時短勤務や休職」があげられた。 また、職場で症状に関して相談できる人が「いる」と答えた人は、全体の45.5%となっている。
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