島の農業の下支え実感 ダム見学、畑かん営農学ぶ 徳之島高校
鹿児島県立徳之島高校総合学科生物生産系列2年生の生徒が、徳之島で進む畑かん営農などについて学ぶ「徳之島高校畑かん営農講座」が13日、天城町西阿木名の徳之島ダムなどであった。生徒9人がダムや畑かんを活用している民間の農地を見学。奄美群島最大の農地を持つ徳之島の農業を支える畑かん事業の実態を学び、将来の営農の在り方への理解を深めた。 講座は、日ごろ農業の基礎や技術習得に励む生徒らに徳之島での畑かん事業や営農の内容について理解を深めてもらうのが目的。同校と徳之島地域総合営農推進本部が主催し、年1回開催している。徳之島ダムのほか、ショウガ、バレイショ、カボチャのほ場を訪れて畑かんを有効活用した営農の利点を学んだ。 ダム見学では同ダムの受益面積が島内の耕地面積6890ヘクタールの約半分の3451ヘクタールであることなどを学んだほか、県大島支庁徳之島事務所農村整備課や農業普及課、県農業開発総合センター徳之島支場の職員を講師に▽畑かんの基礎▽畑かんの効果▽徳之島の土壌の特性-などを学んだ。 受講した生徒は「畑かんが徳之島の農業を下支えしている実態が良く分かった」と話し、「農大に進学して牛の削蹄や人工授精の技術を学ぶ予定。将来のためにもきょう学んだことをしっかり覚えておきたい」と話した。 講師を務めた県大島支庁農業普及課の牧昭仁さん(60)は「高校で農業を専攻しているだけあって生徒たちの関心は高かった。畑かんの重要性を理解して将来は島の農業の発展に寄与する人材になってほしい」と期待を寄せた。
奄美の南海日日新聞