【解説】日銀が追加利上げ 政治の影響は? 金利はいつどこまで上がる?
■米・大統領選の影響は
11月5日にはアメリカ大統領選挙もあります。これは日本の政治ほど直接影響するわけではないですが、アメリカの経済、あるいは政治の日本への影響は特に誰が大統領になるかにもよります。特に金融政策に影響する可能性があるのは、トランプ氏が大統領に就任する場合だと思います。
トランプ氏が現在掲げている政策は、輸入関税の引き上げ、法人個人減税、不法移民対策、はインフレになりやすい、ドル高円安になりやすい政策といわれます。、前回トランプ氏が大統領になったときには、アメリカの株と金利が急騰しました。一方でトランプ氏はドル高を批判しています。就任後は政策金利を下げると言っています。逆方向の政策です。実際の就任は来年ですが、トランプ氏の動きで、円相場が不透明になります。例えば1985年プラザ合意のようなドル高是正の合意を例えばトランプ氏の別荘などに集まってする可能性もあるのではなどと市場で言われています。急激な円高が進む心配があると日銀は円高をそれ以上刺激するわけにいかず、出口戦略は大きく後退する可能性もあります。 ――ハリス氏が勝った場合は? ハリス氏は今あまり経済政策の話をしていませんが、基本的にはバイデン大統領の政策を引き継ぐとみられます。日銀の次の会合がある9月には政治も経済もだいぶ情勢が見えてきますが、そのあと日銀はどうするか、注目したいと思います。