山下美夢有に帯同しプレーを支えたプロキャディ・藤野圭祐氏が振り返る全米女子プロ。間近で見て感じた、山下の強さとは?
山下美夢有の強さは冷静に自分のペースを作れるところ
練習ラウンドと本戦の4日間と山下選手を見ていましたが、終始落ち着いていて物怖じしない姿はさすがでした。自分の1打1打に集中できる強さは本当にすごいと思います。最終日最終組、しかも海外のメジャー大会で、普通は空気に飲まれてしまいそうなところなのに、自分の“この1打”というのに集中できるのはかなりメンタルが鍛えられているなと。どの試合を担いでいてもその強さは感じます。 もちろんいい組でしたし良い流れもあったとは思いますが、彼女は常に自分でリズムが作れる選手だなと思っています。 ショットの精度も素晴らしかった。狙ったところにしっかり落とせていたお陰で安定したスコアでプレーできていました。飛距離のアドバンテージがある選手ではありませんが、ドッグレッグのホールでは他の選手はフェアウェイウッドやユーティリティで刻む選択肢を取っていたり、飛ぶ人が有利なコースではなかったというのも良かったのかもしれません。ショットの精度で勝負できるコースで、そのコースを見事に攻略したなという印象でした。 前述したように戦略性が高いコースでしたが、攻略しがいがあってめちゃくちゃ楽しいコースでもあり、本人も楽しんでプレーしていました。今季はまだ優勝はありませんが、常に上位にいる安定感のお陰かオリンピックも内定しましたし、せっかく行くからには頑張って爪痕を残してきて欲しいですね。 PHOTO/Getty Images
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