イスラエル軍がヒズボラ拠点を爆撃、首相は米特使と停戦など協議 ガザでも攻撃続く
【カイロ=佐藤貴生】イスラエル軍は1日、レバノンの首都ベイルート南郊に激しい爆撃を行った。ロイター通信によると、軍は事前に住民に対して避難を勧告し、親イラン民兵組織ヒズボラの施設を攻撃したとしている。 イスラエルとヒズボラの停戦を進めるバイデン米政権のホックスティーン特使とマクガーク中東調整官は10月31日、イスラエルを訪れてネタニヤフ首相と会談し、レバノンやパレスチナ自治区ガザで続く戦闘について話し合った。 ヒズボラとの停戦を巡り、ネタニヤフ氏は「重要なのは協定を履行させ、治安への脅威を阻止するイスラエルの能力と決意だ」と述べた。報道によると停戦案は60日間戦闘を休止し、第1週にイスラエル軍がレバノンから撤収することなどが盛り込まれている。 一方、ロイターは1日、前夜からのイスラエル軍の攻撃により、ガザ中部で47人が死亡したと報じた。ガザでは米国などがイスラエル軍とイスラム原理主義組織ハマスの停戦を仲介しているが、ハマスはイスラエル軍のガザからの撤収と恒久的な停戦を求めており、イスラエルとの隔たりは埋まっていないもようだ。