<独自>給食のご飯調理で脱酸素剤不明 横浜市の一部中学校、混入懸念し主食抜きで提供
横浜市の市立中学校22校の給食を巡って10日、麦ご飯の調理時に脱酸素剤の所在が分からなくなり、混入した可能性を排除できないとして、提供を取りやめていたことが12日、市への取材で分かった。独自に白米を手配した学校もあったが、大半は主食抜きの給食となったという。市教育委員会健康教育・食育課では「子供たちが満足する給食を目指している中、申し訳ない。今後はこのようなことがないようにしたい」と話している。 同課によると、10日午前、同市中区、青葉区、都筑区の22校、5733人分の給食を委託している業者が炊飯した麦ご飯について金属探知機でチェックしたところ、反応があった。 確認したところ、麦の保管に使われていた袋入りの脱酸素剤1個が調理時に取り除かれずに混入していた。この日調理に使った麦には計56個の脱酸素剤が使用されていたが、混入した1個のほかにも、所在が分からなくなった1個が混入している可能性があると判断。麦ご飯の生徒への提供を取りやめた。 当日のメニューはポークカレー、チーズオムレツ、ゴボウサラダ、汁物など。大半の学校はおかずと汁物だけの給食になったという。 市教委では保護者におわびの通知を出すとともに、1食分の給食費のうち牛乳代を除いた275円をポイントバックすることを決めた。また、代替食については今後、検討するという。 横浜市の学校給食をめぐっては昨年10月、業者がジャガイモをゆでていた鍋の中からたばこの吸い殻が見つかる事態が起きている。