「今から行くからな!」海保が転覆船に閉じ込められた船員を決死の救助 暗い水の中で7時間耐え2人生還…1人が搬送先で死亡 兵庫・神戸港沖
神戸港の沖合で、救助活動のため海に果敢に潜る潜水士の姿がカメラにとらえられた。 船同士の衝突事故で船が転覆し、船員が取り残されてしまっていたという。 潜水士たちは、まもなく船員を発見すると、船外へと無事脱出。 船員3人のうち、2人が助かったという。 【画像】真っ暗な海に飛び込む海上保安庁の潜水士たち(23日午後6時ごろ、兵庫・神戸港の沖合)
闇の中…決死の救助活動
兵庫・神戸港の沖合で23日午後6時ごろ撮影されたのは、真っ暗な海に飛び込む海上保安庁の潜水士たち。 船同士の衝突事故が発生し、転覆した船に船員が閉じ込められていたのだ。 潜水士は船の外壁をたたき、「今から行くからな!待っとって!」、「もうちょっとだから、待っててよー!入るよー」と声をかける。 ここから潜水士たちの決死の救助活動が始まった。 水の中は、ライトが照らす場所しか見えない暗さだ。 それでも潜水士たちは船内へと進入していく。 物が散乱する中、慎重に7分ほど進むと、潜水士は空気がわずかに残っている場所を発見。 そこには、船員が取り残されていた。 潜水士が「おけがはないですか?」と話しかけると、船員は「ないです、はい」としっかり返事をした。 船員は、転覆から約7時間閉じ込められていたとみられる。
船員発見…共に脱出へ
すぐに潜水士は「今から外に出るためにマスクをつけてもらいます」と話し、船員にマスクをつけると、今度は船内からの脱出が始まった。 「冷たいですけど頑張りましょうね。入りますよ」と船員を鼓舞し、共に水に潜る潜水士たち。 そして再び水に沈んだ船内を通り、船員の1人の救助に成功する。 幸いにも、けがはなかったという。 この船には3人が乗っていて、別の1人も無事に救助した。 一方、船内で発見された73歳の船長は、搬送先の病院で死亡が確認されている。 海上保安部が、事故の原因などを調べているという。 (「イット!」 11月27日放送より)
イット!