ドラフト1位確実!“大学BIG5”はプロ1年目こんな成績を残す! 活躍度を徹底検証
三振をしない右の強打者・渡部は毎年100打点前後を狙える強打者に
渡部は1年目からかなり打率が残せる選手になるかもしれない。春は打率.220と苦しんだが、秋は48打数21安打、打率.438と復活を果たした。特筆すべきは三振しないこと。55打席あって、三振はわずか1。打撃フォームを見ても、内回りのスイングができていて、的確にボールを捉える技術を持っている。当てにいって三振しないのではなく、強いスイングをしながらも三振をしないのだ。広角にも長打が打てる。 DeNA・牧 秀悟タイプの強打者だが、牧よりも俊足で、三塁手としては手堅い守備を見せて、センターとしても強肩を見せる。 この秋はリーグ優勝をかけた大阪経済大戦で9回裏に絶妙な犠打を決めた。年間通しても安定したパフォーマンスを見せて、短期決戦のポストシーズンでも力を発揮するマインドの強さを持っている。 メンタルのブレが少なく、ここ一番で力を発揮できる選手。右打者が弱い球団で1年目から成果を求めたい球団はおすすめだ。将来的には打率.300、100打点前後を毎年稼げる中距離打者になりそうだ。
文句のつけようのないショート・宗山 塁は何球団が競合するのか?
最後に紹介するのは宗山だ。以前から高評価されてきた守備は安定感が抜群。4年間見てきて慌ててボールを処理する姿は見たことがない。つまり実戦に強く、高い守備成績が期待できる。 課題だった打撃も大きな成長が見える。ドラフトまでのこの秋の打撃成績は46打数18安打、2本塁打、18打点、打率.391と申し分ない成績。リーグ通算116安打は歴代8位タイとなり、比較対象に挙げられた阪神のレジェンド・鳥谷敬氏の早大時代に残した115安打を超えた。さらに三振はわずか1と速球投手に苦しむ様子もなかった。春のリーグ戦では打率.174に終わり、大学日本代表も落選となったが、この秋にしっかりと標準をあわせて体作り、技術を固めたことが好成績につながっている。打撃フォームを見ると全く無駄がなく、的確にボールを捉えて、左中間方向にも打球が伸びる。プロの二軍との練習試合でも結果を残している。 1年目はプロのレベルに多少苦しんだとしても、2年目以降は打率3割前後、10本塁打以上は期待できるショートだろう。現代で毎年二ケタ本塁打を狙える守備型の遊撃手はかなり希少だ。広島がすでに1位指名公言するが、多数の球団の競合が考えられる。これほど華のある遊撃手はそうはいない。プロ野球界の顔になれる選手だ。 この5人の交渉権を手にする球団はどこになるのか――。