ついに反撃の狼煙が上がった! やられたらやり返す!「叩いても牙をむかない」日本企業が豹変する時代へ
「誹謗中傷」「フェイク」も表現の自由
実は表現の自由にはもう1つ、別の側面があります。意外に思われるかもしれませんが「誹謗中傷」や「フェイクニュース」も、表現の自由によって守られるべき対象に含まれるのですね。 例えばタレントのSNSに「バカだね」と書き込んだ程度なら、それは違法な中傷と認定されないはず。人格攻撃、中傷であることは明確ですが、社会通念上の受忍限度内とみなされ「バカだね」という表現の自由が優先されるのです。また、 「地球が丸いなんてウソ。実はサイコロのように四角い」 無論これはフェイクですが、これが今回のような特定企業への攻撃に発展した場合、例えば、 「地球は四角いが、A社の地球儀は丸い。欠陥品だ」 A社がこれを訴えたところで、恐らく負けるでしょう。なぜなら地球が四角いなんて誰も信じないから。信じなければ実害も発生しない。アイツは四角いと思っているらしい、それを表明する自由を優先してやろう、誰も損してないし……と判断されるのです。 今回の「Meiji Seikaファルマ」のケースは、流石にここまでシンプルな構図ではないので、次世代mRNAワクチンに対するデマが、具体的に業務に影響を与えているか、どんな実害があるか、といった点が細かく争われるのでしょう。 日本企業はやり返さない、牙をむかない、という「ある界隈」にとって非常に都合のよかった時代は、そろそろ終わりを迎えるのかもしれません。 ちなみに日本には何十年もの間、自社製品に対するワケの分からないデマに耐えてきた企業があります。「味の素」っていう会社なのですが。企業のフェイクニュース被害における大御所的存在。さすがにもう我慢せず、そろそろ怒りキャラに豹変して良い時期かと思いますよ、ホントに。 Text:小木曽健(国際大学GLOCOM客員研究員) ※本記事のタイトル・画像はFORZA STYLE編集部によるものです。
小木曽 健