なぜ人気? 想定の10倍売れた町役場のガチャガチャ 職員手作り「辰」缶バッジ、1台分買い占める人も
季節に合わせて登場する絵柄も人気
全国の自治体名で唯一「辰」の字がある長野県辰野町が、今年の干支(えと)「辰」にちなんで町のPR用缶バッジを作り、販売数が1万個を超えた。デザインや制作の全てを町職員が担い、町役場などにガチャガチャ(カプセル玩具販売機)を設置して販売。季節などに合わせて登場する絵柄も人気で、当初想定を超える大ヒットとなった。 【写真】大ヒットしている辰野町の缶バッジ
出現頻度の低い「シークレット」も用意
缶バッジは1個100円で、収益の全額を能登半島地震の被災地支援に充てている。基本の5種類以外にも多彩な絵柄を用意し、サイズが異なり、出現頻度の低い「シークレット」も交ぜている。絵柄は累計17種類になった。
1台分をほぼ買い占めた人も
3月に販売を始め、今月15日に1万個を達成。担当者の一人でまちづくり政策課の原都美子さんらによると、販売機1台に入る約50個の缶バッジを全種類収集のためにほぼ買い占めた人もいた。新デザイン投入を続けていることについて「ちょっと楽しんでくれたらいいと思っていたが、そんなに喜んでくれると思っていなかった」と驚く。
当初は年間1000個程度の想定が…
当初は年間千個程度の想定で作り始めたが、結果はその10倍に膨れ上がった。缶バッジ作りの発案者で町総務課課長補佐の矢ケ崎悦子さんは「年齢、性別を問わず、楽しんでガチャガチャを回していただいたので本当にありがたい」と話す。
秋バージョンの絵柄も
3台ある制作用の機器も思わぬ酷使で台座が壊れるなど、職員が修理を重ねながら使っているという。9月からは秋バージョンの絵柄も登場する予定で、担当職員らの「繁忙期」は続きそう。矢ケ崎さんは「年末までに1万5千個にいけばいい」と期待している。