アメリカでは年収10万ドルでも十分ではない…3人の「HENRY」にその理由を聞いた(海外)
2023年に10万ドル以上を稼いだ3人のHENRY(稼ぎは良いが、まだ金持ちではない)が、自分たちが「裕福」だとは感じられない理由を説明する。 【全画像をみる】アメリカでは年収10万ドルでも十分ではない…3人の「HENRY」にその理由を聞いた 6桁の収入を得ている人々にでも、住宅を所有するのは高すぎると感じることがあるという。 2023年のバンクレートの調査によると、裕福だと感じるためには年収が48万3000ドル必要だとアメリカ人は考えているという。 マデリン・ドライバー(Madelyn Driver)は、テック業界で2023年に10万ドル以上稼いだ30歳で、かつては6桁の収入を夢見ていたと語っている。 「10万ドル(約1550万円)を稼ぐのは想像を絶するマイルストーンだと思ったことを覚えている」と彼女はBusiness InsiderにEメールで語った。 「今では、夫も私もその収入を上回っている。でも、自分たちが裕福だとはほとんど感じない」 その理由は、ドライバー夫妻の最近の家探しの経験から来ている。 現在ペンシルベニア州に住むドライバーと彼女の夫は、ともにリモートワークをしているため、アメリカ全土に家探しの幅を広げることができる。しかし、ドライバーによると、彼らはまだ経済的な問題に直面しているというのだ。 「アメリカのような広大な国であっても、緑地、やや都会的な雰囲気、文化的な活気といった私たちの希望に合う住宅の選択肢は、驚くほど予算をオーバーしてしまうことが分かった」と彼女は言う。住宅価格の高騰に加え、住宅ローン金利の上昇により、住宅の取得にかかる費用は過去最高レベルに達しており、手が出せない状況になっている。 ドライバーは、6桁の収入がありながら、経済的な目標の達成に苦労しているアメリカ人グループの一人である。このような高所得者でもまだ裕福とは言えない人々は、HENRY(High Earners, Not Rich Yet)と呼ばれることがある。近年、住宅費、食費、育児費の高騰が家計を圧迫しており、年収が10万ドルあっても以前のように暮らせなくなっているのだ。2023年6月に実施されたバンクレート(Bankrate)の調査によると、アメリカ人が経済的に安心するには年収23万3000ドル(約3611万円)、豊かだと感じるためには48万3000ドル(約7486万円)が必要だという。 ドライバーにとって、裕福になることとは収入を増やすことだけではなく、支出を減らすことでもある。 「出費、特に住居がもっと手頃な額だったら、もっと経済的に安心して豊かな気分になれるのに」と彼女は話す。 確かに、6桁台の収入に達することは、多くの低所得層のアメリカ人にとっては人生を変える可能性がある。また、賃金水準全体で見るとここ数カ月は一般的にインフレ率を上回るペースで賃金が上昇しており、一部のHENRYは少し豊かになったと感じるかもしれない。 Business Insiderは、ドライバーと他の二人のHENRYに彼らの経済的な課題や、彼らが豊かさを感じるためには収入と支出にどのような変化が必要かを尋ねた。Business Insiderはこの彼らの収入を確認している。