光の輪、幻想的に 万博リング、季節ごとにライトアップ 藤本壮介氏「夜の風景楽しんで」
来年4月13日に開幕する2025年大阪・関西万博のシンボルとして、会場予定地の人工島・夢洲(ゆめしま)(大阪市此花区)に建設された大屋根(リング)で21日夜、ライトアップの試験点灯が行われ、報道陣に公開された。公開は今年8月に環状につながって以降初めて。暗闇の中、円周2キロにわたる光の輪が幻想的に浮かび上がった。 【写真】全周2キロの光の輪が暗闇に浮かび上がった 開幕以降、約2週間ごとに季節に合わせた色にライトアップされる。会場デザインプロデューサーを務め、リングを設計した建築家の藤本壮介さんは現地で「美しい夜の風景を、ぜひ来場者の皆さんに楽しんでほしい」と呼びかけた。 報道公開は、照明を確認する作業を公開する形で行われ、藤本さんのほか、照明デザインディレクターを務める照明デザイナーの東海林(しょうじ)弘靖さんも参加し、照明が正常に作動するかを入念に確認していた。 ピンク、薄紫、水色…。リング上部の歩道では、4月13日~10月13日の開催期間中の季節を表現した色が次々と点灯し、流れ星のように光が足下を走るなど趣向を凝らしたライトアップが披露された。 期間中の開場時間は午前9時~午後10時。藤本さんは「昼だけでなく夜に来てもらっても、リングが来場者を迎え入れてくれるように感じる、きれいなライトアップになっている」と述べた。 リングは1周約2キロ、幅30メートル、高さ最大20メートル。世界最大級の木造建築物。今年8月に構造部分の組み立てを終え、環状につながった。上を歩いて景色を楽しむことができ、その下は、日差しを避けながら歩ける会場の主要動線となる。現在はリングの上の植栽や、エレベーターの整備などが進められている。 この日はリング内側に立ち並ぶ海外パビリオンの建設状況も伺え、まだ多くは建物の本体部分の建設が行われていた。順調に完成すれば、開催期間中にはパビリオンの照明も「万博の夜」を彩りそうだ。(黒川信雄)
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