クラブ野球界の名将・本西厚博氏が描く未来図
~「勝利を目指す」のはクラブチームでも変わらない
「まだ何も決めていないけど、現場(=グラウンド)にだけは立ち続けたい」と、今後への思いを語ってくれた。 「時代も変化して、野球に携わるにも多くの方法がある。実際のチームで監督やコーチをする。野球塾のような形での指導を行う。そしてユーチューブでの発信もできる。でも、私は現場で選手と向き合い指導していきたい気持ちが強い」 「62歳になったけど大御所と言えるような立場ではない。身体が動くうちはノックを打ち続け、実際に手本を見せての指導もしたい。そして選手と一緒に勝ち負けにこだわりたい」 現場にこだわり、そして「勝ち負け」を重視する。野球への情熱が現役時代から変わっていないからだろう。 「良い選手を育てるためには勝利も求めないといけない。勝つためには選手全員がレベルアップする必要がある。その先に選手個々の明るい未来があるはず」
現役時代は「いぶし銀」としてチームに欠かせない存在。状況判断力に優れ、仕事を堅実にこなす選手だった。指導者となっても同様で、自らの立場をしっかり理解している。 「野球人として1人でも多くの選手の力になりたい」と語る姿は頼もしい。今後の本西氏が何を見せてくれるのか楽しみだ。 (取材/文/写真・山岡則夫、取材協力/写真・ハナマウイ・ベースボールクラブ)