QRコード悪用した詐欺にご用心 スマホで誘導、入金を指示
QRコードをスマホで読み取ると簡単にSNSに登録できる仕組みを悪用し、LINEの不正アカウントに誘導するQRコードを印刷した偽チラシを配り、現金を振り込ませる新手の詐欺が発覚した。不正なサイトなどにつながるQRコードが、企業のダイレクトメールや大学の冊子に記載されていたことも判明した。 米セキュリティー企業、パロアルトネットワークスの林薫氏は「QRコードは一目で『怪しい』と見破るすべはない。送金を求められたら用心してほしい」と話す。 22年10月、愛知県岩倉市の集合住宅の郵便受けに「家賃に関する重要なお知らせ」と書かれたチラシが投げ込まれた。県警江南署への取材によると、チラシには「家賃の支払いオンライン化」との文言とQRコードが記載されていた。 スマホでQRコードを読み取ると不正なLINEアカウントに誘導され、入金を指示された。住人の1人は2カ月分の家賃として10万6千円を振り込んだ。翌月に管理会社から「家賃が振り込まれていない」と連絡を受け、初めてだまされたと気付いたという。