（ブルームバーグ）： イスラエルのガラント国防相はイスラム武装組織との戦いが「新たな段階」に入ったと述べ、レバノン国境地域に部隊を振り分けると明らかにした。長らく懸念されてきた紛争拡大が、近く現実のものとなる可能性を示唆した。

１年ほど前からレバノンの親イラン民兵組織ヒズボラと交戦してきたイスラエル北部で軍備を増強すると、ガラント氏は18日にラマトダヴィド空軍基地で記者団に述べた。レバノンではこの２日間に波状的に起きた通信機器の爆発で、約21人が殺害されている。イスラエルの工作だと広くみなされているが、同国はこれを確認も否定もしていない。

「戦闘の重心を北に移す。つまり北部に配備する兵力とリソース、エネルギーを強化する」とガラント国防相は発言。「戦争は新たな段階に入った。適応していかなくてはならない」と続けた。

レバノンで18日もトランシーバーなどの通信機器が相次ぎ爆発した。前日に同様の爆発で12人が死亡、数千人が負傷する事件が起きたばかり。

国営通信ＮＮＡによると、18日はベカー東部と南部の町、首都ベイルート郊外で爆発が起き、多数の負傷者が出た。今回の爆発は前日の攻撃で死亡した戦闘員のためにヒズボラが行っていた複数の葬儀と同時に発生しており、現場では数百人が葬列に参加していた。

17日にはヒズボラ戦闘員の多くが使用するポケベル型の通信機器を使った爆発が発生した。

ヒズボラのポケベル爆発で９人死亡、2750人負傷－イスラエル関与か

レバノン軍は医療スタッフのために道を空けるよう周辺の人々に協力を要請。テレビでは複数の地域で人々が地面に横たわっている様子が映し出されている。

ヒズボラはこの攻撃に対する報復を表明している。

原題：More Lebanon Pagers Explode in Day After Attack Blamed on Israel（抜粋）

Israel Cites ‘New Phase’ in Regional War After Lebanon Blasts

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