宮城県のアンテナショップ存続を クラウドファンディングで経費を募る
khb東日本放送
12月に閉店する宮城県のアンテナショップ宮城ふるさとプラザを存続させようと、運営団体は開設にかかる経費をクラウドファンディングで募っています。
全国各地の特産品が購入でき地域の情報に触れられるアンテナショップは1994年、沖縄県が銀座にオープンさせたことが始まりです。当時はバブル経済の崩壊で不動産市場は長期間にわたり低迷し賃貸料が安くなっていたことから、アンテナショップは東京の一等地に次々オープンします。 宮城県のアンテナショップ、宮城ふるさとプラザは池袋に2005年にオープンしています。農水産物の加工品や工芸品などを販売するほか、牛タンのレストランもあり2023年度は66万人が来店し約5億3100万円を売り上げました。しかし、店舗は12月15日に閉店することになりました。 サンドウィッチマンがラジオ番組で取り上げたことで話題になり、これだけの売り上げがありますが、JR池袋駅東口から徒歩2分と立地が非常に良いため宮城県はテナント料として年間1億3000万円余りを負担してきました。 経費負担の大きさやオンライン販売などを強化していくことなどを理由に、宮城県はアンテナショップの閉店を決めました。 アンテナショップの閉店は、宮城県に限ったことではないようです。東京の一般財団法人地域活性化センターによると、東京に展開する自治体のアンテナショップは2020年の81店をピークに減少していて、2023年は67店となりました。 一方で東京以外の店舗は2020年は75店でしたが2023年は97店とこの数年は増加傾向が続いています。 特に大阪・関西万博を2025年に控え、大阪駅前にオープンした商業ビルに北陸3県や高知県などのアンテナショップ15店舗がオープンしています。 宮城県が閉店を決めた宮城ふるさとプラザですが、存続を望む声が多かったこともありこれまで運営を行ってきた宮城県物産振興協会が1月に日本橋の茅場町に場所を移し営業を続けることが決まっています。 宮城県物産振興協会横田清志常務理事「我々協会としても拠点をゼロにしてはいけないということで、新しいお店は無いかということで探した結果、日本橋茅場町に物件があった。そこに一旦移して仮設店舗ではございますけど再開したいという考え。物販だけでない宮城県をPRする拠点活動をずっと続けていきたい」 閉店は免れたものの茅場町の店舗は仮設で2026年3月までしか営業できないことから、その後も別の場所で営業するための費用をクラウドファンディングで募っています。 期間は12月27日までですが、目標額2000万円に対し現在集まっている額は22日正午まで約900万円。協会はこの資金を頼みの綱に、再出発を目指しています。
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