【ボクシング】桑原拓、日本ジム所属100人目の世界王者へ「必ずつかむ」ユーリ阿久井に挑戦
ボクシングWBA世界フライ級3位桑原拓(29=大橋)が日本ジム所属100人目の世界王者を目指す。 国内初となる4大世界戦が6日、東京ドームで開催される。世界挑戦1番手として同級王者ユーリ阿久井政悟(28=倉敷守安)に挑む。5日には都内のホテルで前日計量に臨み、両者とも100グラム少ない50・7キロでクリアした。4日に西田凌佑(27=六島)がIBF世界バンタム級新王者となり、99人目の世界王者が誕生。節目王者となる絶好の機会に闘志を燃やした。WBA世界バンタム級1位石田匠(32)、WBO同5位武居由樹(27)の挑戦者2人も新王者を狙う。 ◇ ◇ ◇ 絶好の機会を逃すつもりはない。西田の世界初奪取を受け、日本ボクシングコミッション公認の日本ジム所属の世界王者は99人に到達。桑原は100人目にリーチがかかった中で、WBA世界フライ級王者ユーリ阿久井に挑む。4大世界戦の1番手として初挑戦するだけに「このタイミングで、このチャンスが巡ってきた。必ずつかみたい」と気合を入れた。 21年7月、当時の日本同級王者だったユーリ阿久井に挑戦し、10回TKO負けを喫した。約2年10カ月ぶりのリマッチが東京ドームでの世界戦。ユーリ阿久井戦後、東洋太平洋同級王座を獲得し、5勝4KOと持ち前のスピードとともに、力強さも加わった。桑原は「東京ドームの舞台で、世界戦で再戦できることをうれしく思う。王者は自信に満ちあふれていた。あとはリングでどちらが成長しているのかをみせつけたい」と強い決意を示した。 桑原の後には、WBA世界バンタム級王者井上拓、WBO世界バンタム級5位武居、メインには4団体統一スーパーバンタム級王者井上尚の同門3人が世界戦を控える。桑原は「もちろん、勝利で残り3選手につなげたい」とやる気満々だった。【藤中栄二】 ○…初防衛戦に臨むWBA世界フライ級王者ユーリ阿久井はリミットを100グラム下回る50・7キロでクリアした。「何も問題なくクリアできた。普通の試合。いつも通りですね」。桑原とは3年前に日本王座の防衛戦で対戦し、10回KO勝ちしている。その再戦となるが、「立場も実力差も何も変わっていない。無心でやってきたことを出すだけです」と静かに語った。