「成層圏での太陽光ドローン」…韓国で商用化の推進が本格化
【10月24日 KOREA WAVE】韓国宇宙航空庁と成層圏ドローン技術開発事業団は23日、世宗(セジョン)市で成層圏太陽光ドローンの商用化を目指す「商用化推進委員会」のキックオフ会議を開催し、成層圏太陽光ドローンの商用化推進が本格化した。 会議には宇宙庁、事業団、陸海空軍、国土交通省、行政安全省などの主要需要機関と韓国航空宇宙産業、LGエナジーソリューションなどの主要企業関係者が参加。委員会の運営計画を発表し、国内の成層圏ドローン商用化の方向性について議論した。 事業団が開発中の成層圏ドローンは、安定した成層圏で地上を監視したり通信中継をしたりすることができ、衛星など既存の観測システムを補完できる成長可能性の高い分野だ。 現在、世界最高レベルである30日間の連続飛行および20kg以上の機器搭載を目指して開発が進められている。 成層圏ドローンは、従来の衛星に比べて製作費や運用コストが低く、必要な時にすぐに飛ばして目的地へ移動できる利点がある。欧州のエアバス、米国のボーイング、日本のソフトバンクなど、海外の有力企業も積極的に開発を進めている。 韓国では2016年に韓国航空宇宙研究院が世界で3番目となる成層圏飛行に成功し、2020年8月には53時間連続飛行を達成した実績がある。 委員会では、核心技術が実用化段階となった後、監視や通信中継などの需要発掘と運用コンセプト、太陽電池やバッテリーなど太陽光ドローンの主要部品の国産化計画、任務装備開発の要件策定など、商用化推進のための主要事項を議論する。 実用化段階では、2022年から2025年までに、30日間の長期滞空技術の実証、試作機の開発をし、2026年以降の商用化段階では需要に応じた任務装備の開発、核心部品の国産化、量産機の開発が進められる。 成層圏ドローン技術開発事業団のオ・スフン団長は委員会を通じて「民間および軍の多様な需要を確認し、商用化に関心を持つ企業を発掘・連携することで、成層圏ドローン商用化の事業計画を具体化する役割を果たす」と述べた。 また、宇宙庁航空革新ミッション設計プログラム長のイ・グァンビョン氏は「今後、大気圏と宇宙空間の間に位置する成層圏が新たな市場になる。海外依存度が高い国内ドローン市場において、成層圏太陽光ドローン市場だけは韓国がリードできるように積極的に支援する」と強調した。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News
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