相次ぐ「特別警報」 発表されたらどうしたらいいの?
今年に入って「特別警報」の発表が続いています。気象庁は、7月の台風8号で沖縄県に「大雨」「暴風」「波浪」「高潮」の特別警報、8月9日には台風11号の接近を受けて三重県に「大雨」特別警報を発表しました。 日本は四季に恵まれた国である反面、大雨や暴風などの荒天にも見舞われやすく、昔から多くの気象災害が発生してきました。このような災害に対し、気象庁では注意報や警報などを発表し減災に努めてきましたが、2011年9月にも台風12号などの影響により、紀伊半島で甚大な大水害が発生してしまいました。 この際にも、警報などにより十分な警戒が呼びかけられたのですが、結果として、住民の十分な避難行動には結びつかず、大きな災害が発生してしまったのです。
6種類ある「特別警報」
これを重くみた気象庁では、重大な災害が切迫していることをより早く正しく伝えるために、新たに特別警報を設けることにしたのです。特別警報とは、気象庁の災害に対する危機感を示す最上級の警報とも言え、2013年夏に運用がスタートしました。 気象に関する特別警報には、大雨、暴風、高潮、波浪、大雪、暴風雪の6種類があり、いずれも警報の基準をはるかに超えるような現象が起こりうる場合に発表されます。 例えば、大雨特別警報の場合、その地域において、約50年に1度程度しか発生しないような大雨に対して発表され、暴風警報の場合、最大風速50メートル以上、沖縄では60メートル以上の予想に対して発表されます。 いずれの場合も、生涯において、あまり経験しないような大雨や暴風の危険性が高まった時に発表されることになるでしょう。
発表されたら学校に行っていいの?
では、特別警報が発表されたら、どうすればいいのでしょうか? 何よりも、まず命を守る行動が求められています。外を見渡し、天気や道路状況などから、まだ避難する余裕がある場合には避難所へ移動し、すでに道路の冠水や浸水などが発生し、外出することが困難な場合には、家の中の最も安全な場所にとどまるようにします。夜間の避難も大変危険を伴うので、出来れば屋内にとどまった方がいいでしょう。屋内で最も安全な場所と言われているのは、浸水や土砂災害などの影響を最も受けにくい2階など高い所で、更に山や崖などからは一番離れた場所になります。 また、記録的な暴風が予想される場合には、風や飛散物により窓ガラスが割れる危険性があるため、雨戸やカーテンを閉めた上で、窓ガラスからは離れるようにします。この他にも、それぞれの気象現象に対し、十分な対策をとるよう求められています。