iDeCoの掛け金上限、月7千円引き上げへ 政府・与党が最終調整
政府・与党は、個人型確定拠出年金(iDeCo、イデコ)の掛け金の上限を、月7千円引き上げる方向で最終調整に入った。企業年金に加入している会社員の場合、企業年金と合わせた掛け金の上限が月5万5千円から月6万2千円になる。企業年金のない人のイデコの上限も月6万2千円にそろえる。来年度の税制改正に盛り込む方針。 イデコは公的年金に上乗せして積み立てる私的年金の一つ。運用益に税金がかからず、掛け金も所得税を計算する際の収入から差し引けるメリットがある。加入者は昨年度末時点で約328万5千人で、うち会社員など厚生年金に加入している人が8割超を占める。 いまは、企業年金がない会社員はイデコで月2万3千円、企業年金がある人の多くはイデコと合わせて月5万5千円まで積み立てられる。今回の改正で、この差をなくしつつ、税優遇の水準も引き上げる。政府が推し進める老後の資産形成に向けた投資を促すねらいだ。 厚生年金に加入していない自営業者なども、国民年金基金と合わせた掛け金の上限を月6万8千円から7千円引き上げ、月7万5千円にする。(国吉美香、徳島慎也)
朝日新聞社