越前がに豊漁…12月末、福井県まとめ 雌ズワイ「セイコ」は過去最多の漁獲量
今季の越前がに漁が好調だ。福井県の12月末時点のまとめによると、同月末で漁期を終えたセイコ(雌ズワイ)の漁獲量が、漁期が現在と同じになった2014年シーズン以降最多となったことが分かった。雄雌合わせた漁獲合計金額(卸値)は17億2千万円で、過去最高だった昨シーズン並みになっている。豊漁に伴い、漁獲単価は前年同期の9割程度となっている。 全体の漁獲量は資源量の回復などから、前年同期比9%増の318・6トン。金額を漁獲量で割った1キロ当たりの単価は5393円(同9%減)だった。 内訳を見ると、セイコの漁獲量は183・8トン(同3%増)で、14年シーズン以降最多だった昨季を上回り、過去20年で見ても06年シーズン(漁期1月10日まで)に次ぐ多さとなった。漁獲金額は4億7千万円(同12%減)、単価は2570円(14%減)。 雄のズワイは、漁獲量134・8トン(同19%増)、漁獲金額は12億5千万円(同5%増)。単価は9242円(同12%減)だが、県水産課の担当者は「天候に恵まれて特に単価が安くなった11月の影響が大きい。12月だけで見ると、引き続き漁獲量を確保しながらも単価が上がってきている」としている。 最上級ブランド「極(きわみ)」は前年同期に比べて6匹多い25匹。今季初の極は11月9日に越前漁港(越前町)で行われた競りで、1匹150万円の値が付いた。 今季の福井県分のズワイガニ漁獲可能量は、資源回復が進んでいることから昨シーズン当初に比べ約2割多い541トン。今季の12月末時点の漁獲量は割当枠の約6割となっている。 11月6日に解禁された越前がにの漁期は雄のズワイが3月20日まで、ズボガニ(水ガニ)は2月19日~3月20日。
福井新聞社