【ブエルタ・ア・エスパーニャ2024 レースレポート:第13ステージ】ウッズが4年ぶり3勝目…ログリッチが総合で一気に2分詰め寄る
総合順位の上位選手の中ではログリッチがライバル全員、とりわけオコーナーにプレッシャーをかけてメイン集団の主導権を握った。ログリッチを擁するレッドブル・ボーラ・ハンスグローエがペースを上げ、残り約4kmでたまらずオコーナーが脱落。ログリッチは自らの手でさらに突き放そうとスパート。最終的にミケル・ランダ(ティーレックス・クイックステップ)に35秒、マティアス・スケルモース(リドル・トレック)に38秒、カルロス・ロドリゲス(イネオス・グレナディアーズ)とダヴィド・ゴデュ(グルパマ・FDJ)に44秒、リチャル・カラパス(EFエデュケーション・イージーポスト)とマスに58秒、そしてオコーナーに1分55秒の差をつけてフィニッシュした。
オコナーは総合成績でログリッチに1分21秒、マスに3分01秒の差をつけ、この日はなんとか総合1位をキープした。
「かなり疲れた。悲しいことだが、まだマイヨ・ロホを着ているので、少なくともそれだけはいいことだ」とオコーナー。
「正直に言うと、ログリッチがスパートしたときはすでに集団から脱落していたので、ほとんど気づかなかった。今日はあまり調子が上がらなかったので、自分の努力でコントロールしようとしていた。グラナダでは調子がよかったが、今日は本当になにもできなかった。これからどうなるかは誰にもわからない。明日のために回復に最善を尽くし、マイヨ・ロホを土曜日にもう1日着て、日曜日がどうなるか見てみたい」
ファンアールトは「今朝も山岳賞ジャージに興味はなかった。でもカーデン・グローブスが早い段階で逃げに出たのを見た。彼はまだグリーンジャージのライバルなので、先頭集団に加わることにした」と言う。
「逃げの中に入ったら、とにかく厳しい1日になるだろうと分かったから、コース上にあるにあるものをすべて掴もうと思ったんだ。ツール・ド・フランスでは、山岳賞のポルカドットジャージに近づいたこともあったけど、実際にその獲得に挑戦しなかったことを少し後悔している。だから、今日は挑戦するのにいい日だったし、そのジャージを着ることができて本当に誇りに思う。
正直に言うと、この日はステージ優勝が可能だとは思わなかった。特に、ヴァイン、マクナルティ、ウッズのようなライダーが先頭集団にいたので、彼らの方が急な上り坂のフィニッシュではるかに優れていることは分かっていた。それに、途中のポイントに集中しすぎて、最後の上りで競うためにエネルギーを無駄にしすぎてしまった。勾配が6~7%未満の場合は、かなりうまく上れる。でも急勾配になるとチャンスはない。明日はいいステージなので、峠を乗り切れるように努力して、山岳ジャージの防衛が可能かどうか見てみたい」 文・山口和幸
山口 和幸
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