「住宅ローン審査前に夫の借金発覚」「持ち分で大モメ」住宅購入の悲喜こもごもを業界のベテランに聞いた
ローンが通る前にやってはいけないこと
ただ、このエピソードは事前審査前だったのでまだセーフ。最悪なのは、「建設後、本審査の結果が出る前の“うっかりした”行為が理由でローンが通らないケース」だと、乃村さんはいいます。 「マイホームの着工から建設までは、長くて半年ほどです。その間に本審査があるのですが、ローンが通るまでにケータイ代金を滞納してしまった、新たなクレジットカードを作ってしまった、ローンで家電や車を買ってしまったなどの行為で審査に落ちてしまう人は意外と少なくないんです。 健康診断も落とし穴ですね。本審査通過までの間に重病を患ってしまうと審査落ちするのは想像付くと思いますが、じつは、X線検査で臓器に影が見つかるなど、診断で『再検査』の項目が見つかるだけでも、審査がはねられるおそれがあります。 どうしてもローンが通らず、過去には親御さんがお金持ちで肩代わりしてもらったお客さんもいましたが、そんなケースはまれ。僕らも『現金で一括払いを』と案内するしかありませんし、契約書でやってはいけない行為を1つひとつ確認してから、審査へ臨むべきです」 マイホームには夢や幸せが詰まっていますが、だからこそ浮足立ってしまい、足元をすくわれやすいのかもしれません。実際にあった“ドロドロ”エピソードを反面教師としてもらいたいと願います。 【乃村一政】 (株)マイホム代表取締役CEO。1976年、奈良県生まれ。高校卒業後、吉本総合芸能学院(NSC)へ14期生として入学。約6年間の芸人活動を経て、訪問販売の営業マンに転身。2006年より住宅業界へ移り、2010年に奈良県でSOUSEIを設立。2021年にマイホムを設立。 <取材・文/カネコシュウヘイ>
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