デスマッチファイターの沼澤邪鬼がギャンブル依存症を告白! 大日本プロレスは退団…登坂栄児社長いわく水原一平氏と「ケタは1つしか違わないぐらい」【週刊プロレス】
「各団体の方に沼澤選手にオファーすることは、まったくをもって勧めません」
登坂「しっかり一緒に病院に行って診断を受けたのが、おととし。2年前と話ましたけど、過去を振り返ってみるとたぶん3、4年前からはすでに依存症だったんだなと感じています。僕も至らないんですけど、治せるものだと思って、去年、一昨年取り組んできましたけど、なかなか試合をしながら治すというのが難しくて。1年間休業して治そうというところだったんですけど、これは本人の前で言うのも酷な話なんですけど、たぶん本人に治す気がないんだと思います。 これはたぶんほかに苦しんでいる方もたぶんそれはあると思うので。沼澤君という固有名詞、一人称ではなくて、病気に対してひじょうに悔しい思いをしています。早く、依存症から脱却するという…じっさいこの依存症と診断されてからの2年間は、僕と一緒に行く以外に治療していないんですよ。僕ももっと時間があれば彼と一緒に病院に行ってと思ったんですけど、ちょっと手を離れてしまうと、行けなかった、行きたかったけど…という言葉ばかりがついてきて。じっさいこの期間に、額は違うと言っていますけど、大リーグで云々と言われている人とケタは1つしか違わないぐらいです。けして、少ない額ではないです。ケタ1つぐらいしか違わない額を、たぶん彼は浪費してしまっている状況があって。 そこで一番振り返ってみて、仕方ないと思って、退団やむなしと思っているのは、ほかの人の心をかなり削ってしまって。それは沼澤という単体ではないですけど、依存症というものが関係者とか身内とか家族の心を、必要以上に削ってしまって。結果すべてが、物事に対して嘘をつくということなんですけど、それでみんながダメージを負ってしまっている姿をずっと見てきて。昨年1年間は距離を取ることで、そのダメージが軽減できればと思っていたんですけど、なかなか改善できない。 僕としてはこの1年間と同じように治療に一歩ずつでも進んでいくのであれば、(今後も)大日本の人間として一緒にかかわって連絡を取りながら、二人三脚とまではいかないですけど、治療・改善したいと思っていたんですけど、レスラーをやりたいというのであれば、それでは少し難しいと。僕としては仲間や家族、それから自分自身をまず治療するところから始めてほしいと思っているので、レスラーを続けたいと2月の末に言われた時に、それでは所属を外れましょうと話しました。不本意ですけども。本人はどっちつかずのことを言っているのでアレですけど、レスラーとして続けていくと言いましたけども、いま僕はインディペンデントを30年近くやらせてもらって、昔みたいにふざけたことも言えませんし…ふざけたことを言う場面もあると思いますけど、ここは30年間大日本プロレスをやらせてもらって、皆様にお世話になっている立場から言うと、いま日本にある団体の各団体の方に沼澤選手にオファーすることは、まったくをもって勧めません。しないほうがいいと思います。これは僕のほうからお伝えしたいことです」 沼澤「(いまの言葉もふまえて、今後は?)いまおっしゃる通り。それは自分のやってきたことなので」 登坂「きれいごとですけど、2年ぐらい前までは、ギャンブル依存症と闘うレスラーとして、ギャンブル依存症に困っている人とか、その周りの家族とか仲間を勇気づけられたらいいなとホントに軽く思ってました。プロレス団体である以上、お金はないけど、そういうことが発信できる立場にいるんだと思って、沼澤君にもそういう話をして、しっかりと認めて、しっかりと歩んで、失敗も成功も繰り返しながらやっていくことがいいんじゃないかというふうに話していたんですけども、僕も甘かったんでしょうね。ギャンブル依存症に対して。全然ハネ返されて、本当に裏切られて。毎度毎度約束したこと…昨日約束したこと、先月約束したこと、今週約束したこと、全部裏切られて。やっぱりいままでの沼澤君との信頼関係があるので。知らない人から見ると沼澤悪いヤツじゃないかとか、嘘つきじゃないか、とすればいいんですけど、僕も長く見てきて、伊東君もずっと(沼澤を)見てきたので、まあ依存症に負けたと思っています、僕はね。沼澤君にはこれから闘って、勝ってもらって、治してもらって。子供もいるので、堂々と父親として頑張ってもらいたいなと思いますけど、僕がナメてました、依存症を。たぶん近くに依存症がいる人は苦しんでいるんだな、というのは実感としてあります。 なんとか応援してやってください。いまギャンブル依存症の対策として、携帯電話の端末とかも持たせていない状況なので。そこはみなさんから励ましのメッセージとかはなかなか、本人から見に行くしかないと思いますけど、山川の時も弁慶さんの時も言いましたけど、リング上で夢を見させてくれたレスラーだからこそ、ファンの人に見続けさせてあげたいなと思うので。まだ40いくつなので、頑張ってもらいたい。大日本が初めて新木場やったのも、葛西君と沼さんのシングルで。たぶん330人とかパンパンに入ったと思うんですよね。あの時に見せた興奮と熱狂をずっと見続けさせるのが僕らの仕事でもあると思うので、厳しいことも言いますけど、エールは送りたいなと思います。頑張れよ、と」
週刊プロレス編集部