【日本ハム】生田目翼が武田コーチの金言胸に自ら磨く「相手も研究して来るからやられるよって」
6年目で初めて1軍完走した日本ハム生田目翼投手(29)が、武田久投手コーチ(46)の金言を胸に“2年目のジンクス”を吹き飛ばす。43試合に登板した今季の活躍を継続するため、オフは体力&球速アップをテーマに調整を続けている。最多セーブ3度、最優秀中継ぎ1度獲得の同コーチには、日本通運時代から指導を受けており、今オフも「現状維持ならやられるよ」の言葉をもらい、慢心はない。 ◇ ◇ ◇ ブレーク年のオフに、しっかりバージョンアップし、継続した活躍につなげる。生田目は来季を見据え、「球速アップと体力が1年持つように。シーズン中はあんまりウエート(トレ)とかできなかったので。筋力アップ、体力アップを多めに」と、オフの強化テーマを掲げた。 社会人からプロ入り6年目で初めて1軍完走。毎年クビ覚悟で戦い、ようやくつかんだチャンスを、簡単に手放すわけにはいかない。身近な“師匠”武田コーチの教えを胸に刻む。「オフシーズンの取り組みはよく話しています。『現状維持だと落ちていく。向上心持ってやらないと。相手も研究して来るからやられるよ』って」。結果を出した1年を踏まえ、さらに自らを磨き上げる。 今季の平均球速は150キロほど。「それが151、2とかいってくると、もうちょっと楽に戦えるかな」とイメージし、目標の登板数を「50試合」と掲げた。「下(半身)と(上半身と)の連動性とか、もうちょっと求めていきたい」。年間通してベストパフォーマンスを出せる体の使い方をマスターし、相手の分析を上回る。 今春、新庄監督に「絶対“億”稼げるから」と言われ自信が宿った。8月7日楽天戦では、山崎の危険球退場後、急きょ1死満塁のピンチで登板し無失点。カットボールを武器に火消し役として信頼を勝ち取った。「投げられる場所があれば負けていても行く。点差が開いた勝ちとかでも全然行く」。心身とも大きく強く鍛えた“翼”で、チームを日本一へと引き上げる。【永野高輔】