[MOM4825]U-17日本代表DF林駿佑(川崎F U-18、2年)_代表デビュー戦でチームを統率。声と粘り強い対応で無失点勝利
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ] [9.12 国際ユースサッカーin新潟第1節 U-17日本代表 3-0 U-17ペルー代表 新発田市五十公野公園陸上競技場] 【写真】ジダンとフィーゴに“削られる”日本人に再脚光「すげえ構図」「2人がかりで止めようとしてる」 昨年、U-17ワールドカップを控えたU-17日本代表のトレーニングパートナーを務めていた経験こそあるものの、このU-17ペルー代表が代表デビュー戦。U-17日本代表CB林駿佑(川崎F U-18、2年)が冷静に守りを統率し、3-0での勝利に大きく貢献した。 ペルーの鋭い速攻、サイド攻撃に危ないシーンを作られていたことは確か。GK佐々木智太郎(昌平高)のビッグセーブに救われた場面もあった。だが、長身FWにボールを入れてくる相手の攻撃にCB村上慶(大津高)と声を掛けながら対応。前へ出る村上の背後のスペースを的確な動きで埋め、自ら前へ出てインターセプトもしていた。 また、相手シュートなどゴール前のこぼれ球への反応も速かった。序盤、ややバタつきの見られたDFラインをDFリーダーとして修正。加えて、攻撃ではビルドアップを好転させ、縦パスを差し込んでいた。 U-17日本代表の城和憲監督も「最後の最後粘って身体を張ってというところもかなりタフにやってくれましたし、落ち着いていましたね。初招集だけど、凄くボールに絡んで良かったと思います。(初招集組の4バックだったが)途中からどんどんどんどん良くなっていました。彼にリーダーシップをちょっと託していたところがあったので、(周りの状況を見ながら)凄く良い働きをしてくれたんじゃないかと思います」と評価する内容。その林が重視しているのが声だ。 「声のところは絶対出さなきゃいけないですし、(普段、川崎F U-18の)コーチからも『声が出ないセンターバックはいらない』って言われてるぐらい、やっぱり声のところは大事にしています。それは即席チームでも、出せないといけないかなって思います」。身長は180cmと特別なサイズがある訳ではない。この日はクロスまで持ち込まれる回数が多かったものの、最後の局面で自分が止め、また声でカバーもしながら無失点。堂々の代表デビュー戦となった。 ただし、林には満足感はない。「この大会が何かゴールっていう訳でも全然ないので、やっぱりこういった試合でも課題は絶対あると思うので、そういうところにしっかり向き合いながら自分を成長させて、そしてチームに帰ってからも『何か学んだね』『学んで大きくなってきたな』って思われるように、チームにそういったものを還元できたらなと思っています」。ペルーとの戦いは自分よりも身体の強い相手への対応や、身体を当てるタイミングを学ぶなど貴重な経験に。そして、「あと2試合もしっかり自分が学べるところと、あとアピールのところもしっかりできればいいと思います」と力を込めた。 川崎F U-18では1年時から先発を経験するなど、プレミアリーグEASTで18試合に出場。今年はリーグ戦でフルタイム出場を続けている。隣のCB土屋櫂大(3年、U-19日本代表)と右SB柴田翔太郎(3年、U-18日本代表)はいずれも昨年のU-17ワールドカップ経験者で「プレーしている中で劣等感を覚えることもありますけど、やっぱりその2人から指示をもらったりとか、どういう風にするかということを学べるのは大きいですし、常に刺激をもらいながらやっているので、それはいい環境かなと思います」。今回、U-17日本代表として国際試合を戦ったことで、より彼らと近い感覚を持ってプレーすることができそうだ。 今月行われたA代表のワールドカップ予選でDF板倉滉(ボルシアMG)ら川崎Fや同クラブの育成組織出身の選手が多数出場。20歳の先輩DF高井幸大(川崎F)もA代表デビューを果たした。このことも林の刺激に。「高井選手はやっぱりユースからでもどんどんトップの練習に参加したりとか、トップのプロ契約も早かったですし、自分になくて高井君にあるものは何なのかっていうところをコーチとも相談したりして話し合いながら、自分の課題に目を向けてやっていければ」と語った。年代別日本代表の活動期間も貪欲に活躍するための術を学び、先輩たちとの差を埋める。
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