<水滸伝>北方謙三の歴史大河小説が織田裕二主演で連ドラに 総監督は若松節朗
累計発行部数1160万部を突破している、北方謙三さんの歴史大河小説「水滸伝」(集英社文庫)が織田裕二さん主演で連続ドラマ化されることが明らかになった。全19巻をWOWOWで完全映像化する。 【写真特集】イケオジ健在! 北方謙三76歳現在の姿
後に「楊令伝」「岳飛伝」と続く北方さんの「大水滸伝」シリーズ三部作の第1作。舞台は北宋末期(12世紀初頭)の中国。同じ志を持つ漢(おとこ)たちが“梁山泊(りょうざんぱく)”に集い、腐敗した世を正すべく敢然と立ち上がる。織田さんは梁山泊の頭領・宋江(そうこう)を演じる。戸籍係の下級役人という表の顔を持ち合わせる宋江は、武力に長けているわけではないが、誠実に紡ぐ言葉とカリスマ性により仲間を束ね、後に梁山泊のリーダーとして同志を導く存在。世直しを唱える書物「替天行道(たいてんぎょうどう)」を書き記し、腐り切った国家を倒すべく、壮絶な戦いに身を投じていく。
総監督は映画「沈まぬ太陽」や第44回日本アカデミー賞最優秀監督賞に輝いた「Fukushima 50」などで知られる若松節朗さん。織田さんとも「振り返れば奴がいる」「お金がない!」(フジテレビ)などでタッグを組んできた。脚本は舞台「キングダム」の脚本をはじめ、ミュージカル、ストレートプレイ、アニメ、ゲームと幅広いジャンルの脚本を手掛けてきた藤沢文翁さんが担当する。
織田さんは「これほどの長期間の撮影は聞いた事も、もちろんやった事もありません。この歳で、この様な作品と出会えて嬉しい。人生観が揺さぶられる様な撮影になる事を期待して。この閉塞感の続く日本に水滸伝は見逃せない」とコメント。原作者の北方さんも「はじめは『本当に作れるのだろうか』と思った。それが、今は、「本当に作れるのだ。良かった」と感じている」と語っている。
◇ストーリー
12世紀初頭、北宋末期の中国。政に興味を示さぬ帝のもと、汚職が横行し、腐敗した国で民たちが苦しみにあえいでいた。そんな状況に怒りを覚えた政府の下級役人・宋江(織田裕二さん)は、世直しを唱える書物「替天行道(たいてんぎょうどう)」を著す。そして、その写本を手に彼の右腕である豪傑僧侶・魯智深(ろちしん)が、同じ志を持つ同士を求め全国を奔走。近衛軍である禁軍(きんぐん)の武術師範・王進(おうしん)、天下無双の槍の名手・林冲(りんちゅう)、さらには軍のエリート将校・楊志(ようし)らが大きな混乱の渦に巻き込まれていく。