巨人からドラフト2位指名 長崎出身・浦田俊輔 三拍子そろった、息の長い選手に【インタビュー】
プロ野球ドラフト会議で巨人から2位指名を受けた海星高出身の浦田俊輔内野手(九産大)。レベルの高い福岡六大学リーグで2年秋からレギュラーとして活躍し、4年秋には首位打者とMVPに輝いた。地道に実績を重ねて夢をかなえた22歳に、学生時代の思い出、プロへの意気込みなどを聞いた。 -プロ志望届を提出した理由を。 プロ野球選手は子どもの頃からの夢だったが、大学1年時までは狙える実力ではなかった。夢から目標に変わったのは大学2年時。試合に出始めて手応えを感じたことが大きかった。社会人チームからも声をかけてもらっていたが、諦めきれなかった。 -ドラフト当日の心境は。 前日の夜から緊張していた。たくさんの記事に自分がドラフト上位候補と書かれていたが、信用していなかった。楽天と阪神にずっと声をかけてもらっていたので、巨人から、しかも上位で指名された瞬間は驚いたが、幼い頃はファンだったので素直にうれしかった。 -即戦力の期待をどう受け止めているか。 プラスに捉えていて、やる気しかない。指名あいさつでは、三拍子そろった選手で1年目から(レギュラーの)門脇選手と勝負できると言っていただいた。自分でも思っていない評価をしてくれていたのはうれしい。門脇選手はプレーもすごいが、それ以上に体の強さがすごいと思う。自分の実力はまだまだなので、超えられるようにこれから頑張っていきたい。 -長崎県からは同級生の中村優斗投手(諫早農高-愛知工大)もヤクルトから1位指名を受けた。 お互いに高校の時から知っていた。6月の大学日本代表合宿では長い時間一緒にいた。指名順位で負けてしまったので、その分プロに行って、数字や結果という面では負けたくない。一緒に切磋琢磨(せっさたくま)していきたいと思っている。 -大学4年間を振り返って。 最初は東都大学リーグでやりたかったが、セレクションで落ちてしまい、大久保哲也監督に拾っていただいた。九州なら九産大が強いという話を聞いていた。自分を落とした大学を見返す気持ちで4年間やってきた。一番は走攻守すべてにおいて成長できたと感じている。監督やコーチの指導があって、まだまだだが、実力はついてきた。妥協しないことを心がけてきて、それが結果として表れたのかなと思う。 -今後の課題は。 体の強さという面でまだまだ足りない。大学時代はけがで出られない試合もあった。シーズンを通して戦える体にしていきたい。まだまだ伸ばしていかないと通用しないということは感じている。 -海星高での財産は。 メンタルが一番鍛えられた。練習だけでなく、日常生活、授業態度とかも加藤慶二監督から厳しく指導されてきた。その部分が今につながっている。高校では守備練習をずっとやってきた。今の自分の守備はそこで培った部分が大きい。 -プロでの意気込みを。 15年以上活躍できる息の長い選手になることがまず一つの目標。その過程として、日本代表になって首位打者、盗塁王、ベストナイン、ゴールデングラブ賞などを取りたい。遊撃手として試合に出たいと思っている。 -長崎のファンにメッセージを。 長崎の代表としてプロに行く。長崎の方々に勇気を与えたり、元気づけられるようなプレーをたくさんしたい。長崎で学んだことを生かして頑張ります。 【略歴】うらた・しゅんすけ 長崎市出身。大村市の放虎原小1年時に大村クラブで軟式野球を始めた。大野城少年野球、長崎海星シニアなどを経て、海星高に進学。2年時には俊足巧打の遊撃手として、夏の甲子園に出場した。九産大では2年秋からレギュラーとして活躍。福岡6大学野球で通算58試合に出場して打率3割9分4厘を記録。今年の秋リーグでMVPと首位打者に輝いた。身長171センチ、体重71キロ。右投げ左打ち。好きな食べ物はすし。22歳。