しぶとい阪神、大砲がけり 佐藤輝「最高です」―プロ野球
鋭い打球が一、二塁間を破ると、本拠地のスタンドを埋めた42586人のファンのボルテージは最高潮に達した。 阪神の佐藤輝が延長十回にサヨナラ打。チームメートから手荒い祝福を受け、「最高です」とお立ち台で声を弾ませた。 無死二、三塁から目の前で4番の大山が申告敬遠され、満塁の絶好機で打席が回ってきた。「絶対に決めてやろう」。巨人の大勢の真っ向勝負に力強いスイングで応戦。6球目を右前に運び、「それまで好機での凡退もあったので、最後は決められてよかった」と胸を張った。 昨季は主力としてリーグ優勝と日本一の歓喜を味わった。「優勝できればいい思いができる」と実感。「チームを勝たせる活躍をしたい」。数字は物足りないが、今月上旬には2試合連続で決勝アーチを放つなど、言葉通りにチームを勝利に導く打撃も光っている。 今季初の3連勝で借金を完済したが、打線は10戦連続で2得点以下と苦しい状況は続く。「野手陣がなかなか打てていないので、これからもっと打てるように頑張る」と佐藤輝。打線の復調に背番号8の奮起は不可欠だ。