神戸対京都　後半、自ら蹴ったPKのこぼれ球を押し込んでゴールを決めた神戸佐々木（右）は宮代の祝福に笑顔を見せる（撮影・前岡正明）

＜天皇杯：神戸2－1京都＞◇27日◇準決勝◇ノエスタ 　ヴィッセル神戸がFW佐々木大樹（25）の1ゴール1アシストで京都サンガF.C.を下し、初優勝した99回大会以来、5大会ぶりの決勝進出を果たした。 　センターフォワードで先発した佐々木は、競り合いの強さを生かして起点となり、2列目に入ったFW宮代大聖（24）とともに神戸の攻撃をけん引。前半18分には、ピンポイントクロスから宮代のヘディング弾をアシストした。 　1－1の後半10分には、自ら獲得したPKでキッカーを務め、しっかりと2点目を決めてチームに貢献した。吉田孝行監督は会見で「PKはあんまりうまい選手ではない。自分が取った時以外は蹴るなと言っている」と明かし、実際に京都GKク・ソンユン（30）に一度は止められることになったが、そのこぼれ球を流し込んでネットを揺らした。 　決勝点となったこの場面を佐々木は「想像以上に相手GKが大きかったので…。足が残っていて焦ったけど、外すこともあると想定していた。はね返ってきた時に落ち着けたのは、自分の中ではちょっと成長かなと思います」と笑顔で振り返った。 　これで今大会では3回戦の徳島ヴォルティス戦から4戦連続ゴール。“天皇杯男”として結果を出し続ける25歳は、71年ぶりに関西対決となったガンバ大阪とのファイナルに向けて「いつか立たなければいけないと思っていた舞台。今はチームとしてはすごくいい雰囲気で練習をしている。その結果こういう結果が生まれていると思う。この雰囲気を続けていければ、優勝はより近づくんじゃないか」と自信を見せた。【永田淳】