万博会場への大型荷物持参はNG 「預かり1万円」強気の抑止策、駅や宿泊施設でも保管
2025年大阪・関西万博の会場がある人工島・夢洲(ゆめしま)(大阪市此花区)へのアクセス手段は主に鉄道とバスに限られる。移動時の混雑や事故の原因となり得るのが大型荷物だ。鉄道車両にキャリーケースを持ち込めば乗車スペースは狭くなる。日本国際博覧会協会は混雑緩和と安全確保の点から、会場への大型荷物の持ち込みを禁止。「宿泊施設やコインロッカーに預けてから来場してほしい」と呼びかけている。 会場に持ち込める荷物は幅60センチ、奥行き90センチ、高さ40センチ以内。入場ゲートに設けるX線検査装置に入るサイズだ。 スーツケースのようなキャスター付き荷物は他の来場者の通行を妨げる恐れがあるため、サイズを問わず持ち込み不可とするが、歩行を補助するカートなどは可能だ。 協会は、会場に比較的近いJR弁天町、桜島両駅に一時預かり所(1個千円、計6100個)を設け、宿泊先などへの配送サービス(1個1500円から)も用意する。 鉄道事業者や宿泊施設にも大型コインロッカーや預かりサービスの拡充を要請し、大阪市北区や中央区を中心に約1万7千個の受け入れ態勢を整備した。 会場まで持参した場合は、一時預かり所まで移動しての再来場を原則とする。東西の両ゲートでそれぞれ100個限定で預かるが、大型荷物を携えての来場を抑止するため、費用は1個1万円と高額に設定した。 ホテル業界やタクシー業界に大型荷物の持ち込み禁止を説明したチラシなどを配布し、訪日客ら来場者への周知を図る。(山本考志)