渋谷の女子高生「期待度1位」10代が共感する福島生まれの歌姫・片平里菜
──ギターが印象的なアーティストですね。里菜さんも初めからギターだったんですか? 「兄も父もギターを趣味でやっていて、家にギターがあったので。でも、実は音楽は苦手でした。歌は大好きで歌いたいとはずっと思っていたんですけどね。高校に入って歌手になりたいと思って歌の勉強をしていたら、周りの方が『ライブや曲作りをしてみたら?』と言ってくれて、高校3年生のころからギターを持ち始めました。ずっとギターを続けるとは、その時思っていなかったですけどね」 ──そんなにギターにはこだわっていない? 「いろんな音楽が好きで、いま、どんな音楽をしたいかわからないくらいで(笑)曲ごとにUKぽかったり、ブルース、カントリーだったりいろいろと。でも、今はまだ一つに決めなくてもいいかなと。若いうちにいろいろ試してみたいですし、いま出てくるものを出しておこうと思います。音楽もアートもですけど、壁がない、ジャンルをこえるところが好きで。ジャンルで括られるのがいやなんです。“女性シンガーソングライター”とか、“ギターガール”とか何か一つのジャンルになっちゃうのも好きじゃない。(先日、大阪・なんばで出演したlocofrank主催のフェス『FOUR SEASONS FESTIVAL』みたいに)ロックやパンク系もいれば、弾き語りもいる…みたいなの、楽しいですよね? 笑」 ──可能性はいろいろですよね。これからやってみたいことなどは? 「今年は、アルバムを出したいです。今の活動スタンスが好きなので、このまま続けていけることが大事なのかな、と。弾き語りで東北や全国各地に寄ったりもしていきたい。その経験を歌にして伝えていきたいです。海外にもいきたいなあ」
福島には忘れずにずっと寄り添っていきたい
──東北から弾き語りツアーが始まりました。里菜さんにとって、故郷の福島はやはり大事な場所ですよね。 「はい、今は東京に住んでいますが、よく帰りますし。……でも昔(震災が起こる前まで)は、地元を毛嫌いしていたところがあったんです。田舎だし、娯楽もないし、早く東京に出たいと。震災があってからは、郷土愛が強くなりました。自分の中で、それに気づいたんです。何より、自分の町(福島市)の隣町ではまだ避難生活をしていたり、いまだに家に帰れない人がいっぱいいたり。ちょっと大人になって地元のよさもわかってきたというか、何にもないところとか、そういうところもいいなあと。田舎が大好きです。そこにいる人たちも大好きです。そんな人たちや福島には、忘れずにずっと寄り添っていきたいですね」 ■片平里菜(かたひら・りな) 1992年5月12日、福島県福島市生まれ。シンガーソングライター。10代のアーティストのロック・フェス「閃光ライオット2011」にて1万組の中から審査員特別賞を受賞。2013年1月、配信限定シングル『始まりに』をリリース、8月7日にシングル『夏の夜』を発売し、メジャーデビューを果たした。2014年1月15日発売の2ndシングル『女の子は泣かない』がオリコン週間ランキング初登場18位に。続いて、4月30日、3rdシングル『Oh JANE / あなた』、8月6日に1stアルバム「amazing sky」をリリース(「GyaO!」特集ページ )。日本人女性初のギターブランド「エピフォン」の公認アーティスト。福島・東北から全国へ、今後の活躍が期待される一人。