渋谷の女子高生「期待度1位」10代が共感する福島生まれの歌姫・片平里菜
──『Oh JANE』のアレンジは亀田さんですね。印象などはいかがでしたか? 「亀田さんとは初めてご一緒させていただいたのですが、レコーディング中、全部が新鮮でした。亀田さんは、椎名林檎さんなど、強い女性アーティストを手がけてこられたからかもしれないですが、ボーカルをのせるのが上手で、気持ちや声も引き出してくれるという……! その中でも自分がギターを弾き語るという軸はぶれたくなかったので、そこを大事に、と、難しいお願いをしました。完成したアレンジはシンプルに一つ一つ、バンドの音が主張しあって、デモ音源より一層派手になりましたね。とっても気に入ってます」 ──たしかに。音を重ねて派手にかっこよくなりました。でも、それで逆に、里菜さんのギター弾き語りのギター部分が引き立って聴こえます。一方の、『あなた』はいかがでしたか? 「『あなた』は、大震災(2011年3月11日)の後、すぐに作った曲です。ぼんやりあった大事な存在と向き合いながら、具体的にというより、誰にでもあてはまるような普遍的な言葉を選んでいます」 ―編曲は、久保田光太郎さんですね。 「光太郎さんはとてもステキな方で……音楽以外のプライベートな話も面白いんです。アレンジも素晴らしくて、もっともっとお願いしたいなあと。アーティストとして、ミュージシャンを育ててくれる方ですね。私も意識が高まるというか刺激をたくさん受けました。秦(基博)さんやperidotsさんと作られている作品も私は大好きです。洋楽っぽいところも自分にあっているなと思います」
音楽もアートもジャンルをこえるところが好き
──洋楽の話が出ましたが、里菜さんは洋楽が好きだそうですね。 「中学生の頃、アヴリル・ラヴィーンを好きになって。そこからルーツを探っていくにつれアラニス・モリセットやキャロルキングなど、強い女性シンガーソングライターにハマっていきました。でも、それまでは邦楽が好きで、aikoさんとか。メロディーとか歌詞とか好きで、J-POP王道ながら歌詞が自由なところや、いい意味でまとまりのない感じが。そんなふうに邦楽の耳で聴いていたので、アヴリルは聴きやすかったんです」 ──そういえば、里菜さんの曲の中にアラニスと同じ「ironic」という曲が。 「あー、かっこいいなって。あの曲、好きなんです。『ジャグド・リトル・ピル』というアルバムに入っている曲ですね。バンドやロック、欧米のきらきらディーバも好きなんですけど、自分のスタイルに合っていると思ったのがシンガーソングライターで。自分で曲を書いて歌う、意志のある女性が好きですね」