【侍ジャパン】若手投手陣がテクノロジーを駆使して特訓中 プレミア12連覇へカギは高めのストレート
ではなぜ、国際大会では高めの真っすぐが有効になると思うのだろうか。 「僕は中継ぎなので、データを入れるために(過去の)プレミア12やWBCを何試合か見ました。やっぱりバッターの振り方も日本とは少し違います。メジャーリーガーでも高めに構えるキャッチャーがすごく多いと思います。そこもキャッチャーと話したら、坂倉も『高めは使っていきたい』と言っていました。そこは自分が合わせていくところだと思うので、ブルペンで今日、高めを狙って投げることも何球かしました」 一方の清水は、今季60試合で3勝1敗1セーブ、36ホールド、防御率1.40、WHIP1.02。3年連続で50試合以上登板を果たしたが、高めの真っすぐは普段から意識しているという。 「シーズン中から心がけています。僕は高低勝負のピッチャーだと思っているので。海外の選手は高低、とくに落ち球に弱いと聞くので、しっかり僕の特徴を生かせたらと思います」 藤平、清水ともに、力のある真っすぐを軸にフォークで空振りを取れる右腕投手だ。プレミア12でもカギを握る存在になるだろう。 【独特な軌道の鈴木翔天のスライダー】 そして勝ちパターンの最後を担うのが、2023年WBCにも出場した大勢だ。 「国際試合は高めの真っすぐが有効になると思います。過去の強化試合とWBCで投げさせていただき、感じた部分です」 大勢は好調時、ストレートの回転数は2500台後半を記録(1分間あたりの数字)。腕を振るアングルが独特のため、軌道的にも相手打者にとっては厄介なボールだ。 「僕のストレートはシュート回転するんですけど、見ている感じだとストレートがシュートして垂れるというより、シュートしながら伸びるイメージのほうが、僕のなかではいい時だと思います」 大勢の決め球もフォークだ。とくに今年は感覚よく投げられ、トラックマンの数値的にもよかったという。 今やトラッキングデータを気にしながら投球練習するプロ野球選手の姿は当たり前になったが、侍ジャパンのリリーバーたちも当然のように言及した。