中南米・カリブ諸国、25年成長率は2.4% 国連機関が予測
[サンティアゴ 18日 ロイター] - 国連中南米カリブ経済委員会(ECLAC)は18日、中南米・カリブ海諸国の2025年の経済成長率は2.4%との見通しを示した。国内消費に支えられる一方、世界の地政学的および貿易を巡るリスクで抑制されるとした。 8月の2.3%からやや引き上げたものの、「低成長軌道」にとどまると見方を示した。 2025年も今年同様、民間消費が地域の成長の主な原動力となるが、「より緩やかな拡大」となると予想した。 今年の成長率は、8月予想の1.8%から2.2%に引き上げた。 雇用については、労働参加率がコロナ禍前の水準と比較して弱く、依然として男女間の格差があるものの、2025年には小幅な増加が続くとみている。 地域経済への主なリスクとして、原材料価格に影響を及ぼす地政学や貿易を巡る緊張の高まりを挙げ、輸送ルートや物流の複雑化も指摘した。 国別では2025年のブラジルの国内総生産(GDP)は2.3%増、メキシコは1.2%増、アルゼンチンは4.3%増との見通しを示した。 また、インフレ率は低下傾向にあり、米金融緩和と相まって各国の中央銀行は「多様かつ慎重な」方法での金利引き下げが可能になっていると指摘。 投資については、公的支出が弱く今後数年間の見通しは依然厳しく、総固定資本形成は引き続きマイナスになると見通した。 輸出入は前年に比べ回復するという。