中国EV大手の工場建設請負会社、「奴隷状態」否定 ブラジル
【AFP=時事】中国の電気自動車(EV)大手、比亜迪(BYD)のブラジル工場建設を請け負っていた建設会社「錦江建設ブラジル」は26日、現場の労働者が「奴隷のような状態」で働かされていたとする地元当局の主張を否定した。 【写真】「奴隷状態」の中国人163人救出 ブラジル ブラジル北東部バイア州の当局は今週、BYDの工場建設現場で強制労働の証拠を発見したと主張。錦江建設ブラジルと契約していた中国人労働者160人以上が「劣悪な」状態で発見されたと発表した。一部の労働者は「強い日差しにさらされ、皮膚に明らかな損傷」が見られたとしている。 BYDのブラジル子会社は23日、同州カマカリでの工場建設を請け負っている錦江建設ブラジル支社との契約を「即時解除」したと発表。一部現場の作業もバイア州公共事業省の命令で停止された。 これに対し、錦江建設側は26日、労働者に対する違法な奴隷扱いを否定。そうした非難は「中国人の尊厳を著しく傷つけた」と反論した。 同社は中国のSNS「微博(ウェイボー)」への投稿で、「『奴隷状態』という烙印を訳もなく押されたことで、当社従業員は深刻な侮辱を受け、人権が侵害されたと感じている」と述べた。 バイア州政府など当局は11月から調査を実施。州公共事業省は「163人の労働者が奴隷のような状態にある」と指摘した。同省の広報担当者はAFPに対し、確認された作業員は全員中国人で、「宿泊施設の一つでは、マットレスのないベッドで寝ており、私物を収納するロッカーなどもなく、所持品と食料品が混在していた」と説明した。【翻訳編集】 AFPBB News