金田喜稔がインドネシア戦を斬る!「彩艶のビッグプレーが試合を変えた。パリ五輪組のベンチ外は気になるけど...森保監督の選択を信じたい」
精度の高い左足は、代表の中で今後も肝になっていくはず
今日の試合で特に目についたのは町田。ゲームを全体的に良くしたのは、町田のパフォーマンスが大きい。非常に良かった。 あのがたいがあって、空中戦でも安定感があって、確実に競り勝ってはね返せて。さらにワンタッチコントロールで足もとに置いたボールをあれだけ正確にインサイドキックができるっていうだけで日本の武器になっている。 あれは相手も予測できない。サイドを走った選手に向けた長い距離のパスも素晴らしかった。町田のコントロール、守備力、空中戦の強さ、ビルドアップにおける精度の高い左足は、代表の中で今後も肝になっていくはず。もうこれ以上求めることもないよ。 あとひとつ気になったのは、パリ五輪組の高井、藤田、関根がベンチ外だったこと。やっぱり、この3人のプレーも見て見たかったよね。こういう試合でチームのモチベーション上げていくには選手間の競争も必要。ピッチ上の選手もポジションを取られるっていう危機感がもっと必要なんじゃないかな。 新しい選手を使ってみて欲しいとは思う。藤田のパスセンスは相当なものだし、高井はいらないパスを繋ぎすぎるという欠点はあるけど、あの身長と強さはすごく魅力的。なかでも個人的に関根には注目している。 センターバックもできるし、187センチもあって、がたいもある。ボランチもできる選手だし、足もとも上手い。とくに彼のクロスは非常に武器になると思う。経験のある菅原を右サイドで使いたい気持ちも分かるけどね。下の世代が上を押し上げていってチームを活性化する選択もありだとは思う。 でもやっぱり見る側はそうやって「〇〇のプレーを見たい」って思っちゃうけど、ワールドカップを見据えた上で逆算して、一番代表のことを真剣に考えている森保監督が考えていることなので、信じてその選択を応援していきたいね。 【著者プロフィール】 金田喜稔(かねだ・のぶとし)/1958年2月16日生まれ、66歳。広島県出身。現役時代はドリブルの名手として知られ、中央大在学中の1977年6月の韓国戦で日本代表デビューを飾り、代表初ゴールも記録。『19歳119日』で記録したこのゴールは、現在もなお破られていない歴代最年少得点である。その後は日産自動車(現・横浜)でプレーし、1991年に現役を引退。Jリーグ開幕以降はサッカーコメンテーター、解説者として活躍している。
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