土屋太鳳 人生を変えた金言は「焦るな」
2015年、土屋太鳳は驚異の飛躍を遂げた。NHK朝の連続ドラマ小説「まれ」主演にはじまり、高い注目を集めた日曜劇場「下町ロケット」、12月には、映画「orange」で主演を務めるなど、話題作に多数出演した。そんな土屋が、今度はフジテレビの人気アニメ枠“ノイタミナ”で放送されるアニメ「僕だけがいない街」で声優デビューを飾る。演じるのは主人公・悟の10歳時の「過去」のパートだ。新しいチャレンジを含め、充実一途の印象がある土屋だが「ずっと続くと思わないようにしています」と胸の内を明かす──。 共演し土屋に声をかけてくれた1人、小日向文世が語るブレイク前の過去
“これが最後かも”という思い…
日常生活を送っていると“流れ”というものの存在に気がつくことがあるだろう。土屋にとって2015年は流れに乗り、大きな変化を遂げた年だ。声優挑戦という新しいジャンルの仕事が舞い込んでくることも、そんな良い流れを裏付ける。 「声優さんは才能を含め、技術、訓練のたまものだと思います。私にはそれがない分、こうした場に立たせて頂いた意味を感じて、責任感を持って、しっかり心で演じていきたいと思っています」と意気込みを語る。 こうした良い流れを引き寄せるために、自身の努力やひたむきな取り組みが前提にあることはいうまでもない。 土屋のデビューは2005年で、意外とキャリアは長い。「たくさんの人が、役をつかむために一生懸命努力してオーディションを受けに来ます。私も10年間、芸能活動をさせて頂いていますが、やりたい役にたどり着くためにオーディションを受け続けてきました。一つのお仕事が終わると次がなく、またオーディションを受けるという繰り返しでした」と打ち明ける。 そんな状況が「まれ」の出演をきっかけに変化した。いい巡り合わせで出演作が続いている。しかし「今でも昔の気持ちが残っていて、一つ一つの作品が終わると『これが最後かも』と思うことがあります。この世界はすごく不安定。ずっと今の状況が続くんだと思うと心に隙ができるので、目の前のお仕事を大切に、しっかりと役柄に向き合っていくように心掛けています」と浮かれることなく現状を見据える。