J1昇格プレーオフを勝ち抜くチームはどこだ! 破壊力ある長崎が一歩リードだが...
J1昇格プレーオフ展望(1) 今年5月、web Sportivaで書いた原稿で、筆者は自動昇格を争うチームを予想している。それは、清水エスパルス、横浜FC、 V・ファーレン長崎、ベガルタ仙台の4チームだった。その点、清水、横浜FCが自動昇格を勝ち取ったのは、予想どおりと言えるだろう。 【画像】サッカー界の「ドラ1」選手たち2024 もっとも、これは難しい予想ではない。よほどのへそ曲がりでない限り、近いものになっただろう。個人的には、ロアッソ熊本の躍進を希望したが、クラブ規模や戦力など、1、2位が4チーム以外から出ていたら"万馬券"だった。 では、3位、6位で自動昇格を逃した長崎、仙台のいずれかがプレーオフを制してJ1に昇格するのか。4位のモンテディオ山形、5位のファジアーノ岡山に勝ち目はないのか? そこを検証した。 確率で言えば、一番手は長崎。数字的にその可能性の高さは動かない。J2最多得点で、わずか1ポイントで自動昇格を逃し、相応の力がある(4位には9ポイント差)。加えて、引き分けでも勝ち上がれるレギュレーションが味方だ(90分を戦って引き分けの場合、リーグ戦順位の上位が勝利)。 「引き分け狙いのメンタリティは難しい」 それも正論だが、優位なのは間違いない。 長崎は、マテウス・ジェズス、エジガル・ジュニオ、マルコス・ギリェルメらブラジル人アタッカーを擁する攻撃が迫力満点。マテウスの馬力はJ2のレベルではないし、エジガルは老練さを見せ、マルコスは直近7試合で6得点と好調を続ける。ベテランの切り札、スペイン人FWフアンマ・デルガドもシーズン10得点、すべてが途中出場だ。 懸念点は、8月に5試合で1勝もできずに9失点を喫したように、勝ち癖が十分についていないところにある。しかし、"負けなさ"には定評がある(実際にリーグ戦での負けは5試合と一番少ない)だけに、3位で挑むプレーオフでは大きなメリットだ。