11連勝達成のアタランタ指揮官、インテル&ナポリ優勝年度記録に並ぶも「当時の彼らとは…」
アタランタを率いるジャン・ピエロ・ガスペリーニ監督が、22日に行われたセリエA第17節エンポリ戦を振り返った。『スカイ・イタリア』が試合後の同監督のコメントを伝えている。 【ハイライト動画】アタランタ、エンポリとの接戦を制し怒涛の11連勝! 試合は13分に先手を取られ、アタランタは1点ビハインドの展開を強いられたが、34分には左サイドからのクロスボールをベルギー代表MFシャルル・デ・ケテラーレがヘッドで沈め、試合を振り出しに戻す。前半アディショナルタイムにはナイジェリア代表FWアデモラ・ルックマンのゴールで勝ち越しに成功。後半に入るとPKで同点に追いつかれ、2-2で終盤に突入したものの、86分にはボックス内で強引に仕掛けたデ・ケテラーレが自身この日2点目を奪い、土壇場で勝ち越しに成功。試合はこのまま3-2でタイムアップを迎え、アタランタはセリエAで11連勝を成し遂げた。 なお、データサイト『Opta』によると、2024年内の公式戦において、アタランタが記録したゴール数は「124」で、単一年度の公式戦におけるクラブの最多記録を塗り替えたという。加えて、エンポリ戦の結果を反映させると、今季のセリエAでは13勝目を飾ったこととなるが、これは欧州5大リーグの中で最多の数字。プレミアリーグ首位のリヴァプール、ラ・リーガ首位のアトレティコ・マドリード、リーグ・アン首位のパリ・サンジェルマン(PSG)は12勝、ブンデスリーガ首位のバイエルンは11勝となっているため、アタランタの13勝が最も多い。 連勝記録を伸ばした試合後、ガスペリーニ監督は「素晴らしい試合だったと思う」と簡潔に総括。「最初の失点は相手のスローインからだったが、あまりにも集中力が欠如していた。2失点目のPKに繋がったファウルも、私の意見では少々疑わしいところがあったと感じている」と2つの失点に関する所感を明かしつつも、「最終的に勝利できたのは大きい」と語った。 この勝利で勝ち点「3」を積み上げたアタランタは、前記のとおり11連勝を達成。直近では2020-21シーズンのインテルや2022-23シーズンのナポリが11連勝という記録を成し遂げているが、どちらのチームも最終的にはスクデットを手にしている。 そんな偉大な記録に並んだことで、アタランタはクラブ史上初のセリエA優勝にまた一歩近付いたと言えるが、ガスペリーニ監督の意見は異なっているようだ。現時点で2位のナポリと勝ち点差「2」、3位のインテルとは勝ち点差「6」という状況で首位に立っているが、順位表のポイント数に触れて、次のように言葉を発している。 「11連勝は偉大な記録だし、並外れた結果を誇りに思うべきだ。ただし、同じ11連勝を成し遂げたナポリやインテルが最終的に優勝を果たしたからと言って、何かが保証されるわけではない」 「細かい数字までは覚えていないが、当時の彼らは、11連勝を達成した時点で2位のチームに10ポイント近い差をつけていたはず。ただし、今季は違う。わずかな勝ち点差に5~6チームがひしめき合っている状態で、優勝争いは熾烈を極めている。もちろん、2025年に入ってからも今年と同じような調子を維持したいとは思っているが、優勝を確信するようなメンタルとは程遠い状態だね」 セリエAは年末年始も中断なく試合が行われるため、アタランタは28日の第18節でラツィオと対戦する。4位につけるラツィオとの上位対決はアウェイの環境で行われるが、12連勝を成し遂げて新年を迎えることができるだろうか。
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