【横浜好き】日本シリーズへの期待、ベイスターズのクライマックスシリーズを振り返る
「横浜進化」のシーズンは、3位からの下剋上で7年ぶりの日本シリーズ出場というエキサイティングな展開となりました。
リーグ優勝した巨人を撃破したクライマックスシリーズ(CS)・ファイナルステージでは、4勝の全てが3得点以内、うち3試合が1点差ゲームという、これまでとはひと味違った戦いぶりを見せています。
今回はCSファイナルの勝因を振り返り、日本シリーズへの期待を探ってみたいと思います。
◆充実のリリーフ陣 絶対的エースの東克樹がファーストステージ初戦で故障離脱し、苦しくなった投手陣を救ったのがリリーフ陣の奮闘だった。
チーム最多となるファイナル6試合中4試合に登板したのが伊勢大夢と坂本裕哉で、ともに防御率0.00をマーク。守護神の森原康平がベンチ外となった初戦でセーブも記録した伊勢、初戦と第2戦で『左キラー』のワンポイントとして見事な火消しを見せた坂本と、左右の両輪がフル回転の活躍を見せた。
他にもウェンデルケンと中川颯が3試合に登板して無失点、さらに巨人を戦力外となった堀岡隼人が2試合無失点など、ブルペン勢が僅差のゲームで躍動した。
◆期待のドラ1が覚醒 2019年ドラフト1位の森敬斗がCS全8試合に7番・ショートで先発出場し、ファーストステージの阪神戦では2試合で8打数4安打の打率.500と大当たり。ファイナルは6試合で打率.222だったが、第2戦では先制タイムリー、第6戦では反撃の口火を切るタイムリー三塁打と、チームの勝利につながる打撃を見せた。
持ち味のスピードを活かした好走塁に、遊撃守備でも毎試合のように好守を連発し、地元・桐蔭学園高出身の期待のドラ1が、ポストシーズンで覚醒した感がある。
◆戸柱恭孝が正捕手の穴を埋める活躍 シーズン終盤に山本祐大が死球で右尺骨を骨折してチームは正捕手離脱の危機に直面したが、ここで奮起したのが戸柱恭孝、伊藤光のベテラン2人だった。
特に戸柱はCSの8試合中7試合でスタメンマスクを被り、ファイナルでは本塁打も放つなど6試合で打率.333、長打率.476と『打てる捕手』の穴埋めを見事に果たした。捕手としても豊富な経験を活かしたリードで投手陣をアシストし、ロースコアで競り勝ったチームの陰の立役者となった。