ONE初参戦する元K-1女王KANA、公開練習でキレある動きで万全アピール！

　12月20日にタイ・バンコクで開催される格闘技イベント『ONE Friday Fights 92』のアトム級キックボクシングにて、アニッサ・メクセン（36=アルジェリア/フランス）と対戦する元K-1 WORLD GP フライ級王者のKANA（32=日本）が26日に都内ジムで公開練習を行った。 　キレのあるミット打ちと、同大会に参戦する元K-1王者の野杁正明（30=TEAM VASILEUS）との豪華なスパーリングを披露、好調をアピールしたKANAは強敵メクセンを相手に「1回でもダウンを奪えば…」と気迫を込めた。 【フォト】KANAと野杁正明が豪華スパー！KANAのキレキレの動きも 　KANAは戦績22勝（11KO）4敗の元K-1 WORLD GP フライ級王者。前戦となる23年12月の『K-1 ReBIRTH 2』では4度目の防衛戦としてアントニア・プリフティと対戦。判定0-2で敗れ、王座陥落した。今回が約1年ぶりの再起戦となる。 　対戦相手のメクセンは戦績103勝（33KO）の元GLORY女子スーパーバンタム級チャンピオンだ。21年9月のONE初参戦から3連勝を飾ったが、ONE女子アトム級キックボクシング暫定王座決定戦ではペッディージャーに判定負け。続けて前戦となるストロー級キック王座決定戦でもジャッキー・ブンタンに敗北したが、”女子キックボクシングのパウンドフォーパウンド”の実力に陰りはない。 　KANAはパンチと蹴りをバランス良く織り交ぜたミット打ちでキレのある動きをしながら、時折、破壊力あるパンチを叩き込み調子の良さをアピールした。また、同じく参戦する野杁と夢のコラボも。互いに先手を読み合うスピーディーなスパーリングで記者団を沸かせた。 　K-1離脱後、ONEへの戦いにアジャストするために単身でタイで合宿。現在はスーパーボンのジムで汗を流す。練習状況について「基本的にタイは暖かいので、怪我のリスクも減るし、スーパーボンのジムでは、やっぱりONEの戦い方に特化できるというか、ONEの情報も入ってきやすいですし日常的にONEがある。それが自分の中では凄く大きい。ONEに出てる選手たちと毎日練習してることで、（前戦から）1年空いてる事が気にならなくなった」と話す。 　スーパーボンジムでの練習で「自身の武器は増えたか？」との質問に「ムエタイ選手とマススパーをやると、彼らは色々な技を持っていたり、逆に自分の技が向こうにはなかったりするので技術交流を通して互いに引き出しが増えているかとは思います」と、新天地での練習に手応えを感じているようだ。 　ONE初戦で対峙するのは、長きに渡って挑戦をアピールしていたメクセン。しかしそのメクセンは、階級一つ上ではあるが、ジャッキー・ブンタンに敗れ、王座を逃してしまった。 　その試合を会場で観戦したKANAは「やっぱり雰囲気を持っていて風格があって世界のトップをずっと走り続けている選手だった」と感心し「（メクセンは）自分たちの階級だと群を抜いて大きいので、その面では戦い方やスタイルは多分変わってくると思いますが、この場面が苦手だとか、逆にこの展開は自分が気を付けなければいけないなどありました」と、しっかりと分析し、自身の戦略に取り入れたようだ。 「自分のパンチだったら倒せる自信はある？」との問いには「ONEのグローブで実際やってみないとわかりませんが、彼女は120戦やって1回もダウンを取られたことがないので。その中で初めて自分が1回でもダウンを奪えば、本当に1つ上に行けるのかなと思います」と闘志。続けて「勝つことはもちろんですけど、ONE女子キックのカテゴリーを盛り上げるために、ONEでもKOを量産して盛り上げていきたい」と力強く語った。 　KANAのONEデビュー戦は憧れの存在でもあるメクセン。難攻不落のパウンドフォーパウンドからダウンを奪い勝利なるか。